舞台も大して面白くないところに輪をかけて映像化でも失敗している。
良かったとこ。リリー・ジェームズはジュリエットの若々しさを表現できていた。
ダメだったとこ1。リチャード・マッデンは三十路のおっさんにしか見えないミスキャスト。
ダメだったとこ2。デレク・ジャコビのバランスブレイカーぶり。芸達者なのは分かるけど、全体の雰囲気に対して明らかに浮いていて、やり過ぎ感が否めない。
ダメだったとこ3。全編白黒映像。フェリーニにオマージュを捧げるのは勝手だけど、舞台の生々しさを完全に殺してしまっているし、かと言って舞台の生収録には変わらないので、編集もカメラワークも何もできない。演出家の自己満足以外の何物でもない。
ダメだったとこ4。始まるまでの前振り映像。十代と思しき人たちにインタビューしているがただの時間稼ぎ。主演二人が十代に見えない場合の保険として、十代の若者のストーリーであることを印象付けたかったのかと勘ぐりたくなる。