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散歩する侵略者のshxtpieのレビュー・感想・評価

散歩する侵略者(2017年製作の映画)
1.5
タイトルバックまでは見事で、ほとんど『 CURE 』である。その後の展開も『 CURE 』のようで、だから、『散歩する侵略者』は実質、『 CURE 』なのだ。……と言いたいところだが、そうではない。しかし、ここには『回路』もあれば、『ドッペルゲンガー』や『リアル』、『岸辺の旅』まである。なので、黒沢清のフィルモグラフィの、いまのところの集大成とも言えそうだ。……だからといって、おもしろいというわけではない。結末はわかりやすすぎ、感傷的にすぎる。こういったテーマを語るのであれば、もうすこし脚本には「内容」のようなものが必要だろう。これが 100 分の映画だったとしたら(たとえば、鳴海の「仕事」のくだりをすべてカットするなど、いくらでも切れるところはあるだろう)、またちがうふうに見られたように思う。とはいえ、画は最後までキマりまくっている(が、途中で飽きるのも、また事実)。
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