きよぼん

いぬやしきのきよぼんのレビュー・感想・評価

いぬやしき(2018年製作の映画)
3.4
自分が改造されて力を手に入れたらどうするか。犬屋敷(木梨憲武)みたいに病人を治して歩くのではなく、獅子神(佐藤健)みたいにイジメしてるやつをやっつけたり、力使って遊んじゃうかな。やっぱり自分の心はダークサイド寄りなのか。

でも獅子神の行動動機には考えてしまうところがあります。

母親と二人暮らしで厳しい環境に置かれてる獅子神。「ある殺人」をすることで、SNSやらマスコミなど世の中から執拗な攻撃を受けます。

この「ある殺人」が自らの不幸の元凶となっている人物を殺すならまだしも、直接関係のない人を感情的に殺すので、その結果として起こる反応に対して「世の中へ復讐する」と言われても同情できないんですね。そりゃオマエただの殺人鬼ですよと。

獅子神がまだ高校生とゆう若さゆえ、または力を持ってしまったものの末路ととらえればいいのでしょうか。自分としては心が離れたままになってしまいました。

しかしそうはいってもこの映画、見所はたくさんあります。

改造された犬屋敷のシュインシュインと身体の各部が開いていく変形する映像。いやーこういうの実写でやるっていうのがおもしろい。

そしてクライマックスの空中戦のスピード感はテンションあがります!東京上空のビルの隙間を人間が猛スピードで駆け抜けるシーンは見応えあり!CGが甘い?こまけーこたあいいんだよ。充分観れるレベルなんだから揚げ足とりたくない。撮影もいろいろ苦労があったそうで、この映像にチャレンジしてくれたスタッフに拍手をおくりたい。

いや、ほんとこういう映画、邦画だってできるじゃん!これからが楽しみです。

でもクライマックスの空中戦みてて思ったけど、やっぱり東京って面白い街だよなー。もっと撮影とかできるようになればいいのに。
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