たま

アイ, トーニャ 史上最大のスキャンダルのたまのレビュー・感想・評価

4.0
これはスケートの話ではなく、アメリカのヒルビリーと呼ばれる人達の代表のような環境で育った女性の半生と、スキャンダルを面白可笑しく報じるマスコミを皮肉った映画。

史上最大(そこまでではないと思うけど)のスキャンダルはリアルタイムで知っていたけど、トーニャ・ハーディングがあんな環境で育っていたとは全く知らなかった。
フィギュアスケートの優雅なスポーツというイメージからかけ離れた、貧困と暴力と精神的虐待にまみれてオリンピック出場まで果したのは、才能と努力と強い精神力と反骨心の賜物か。
もっと違う環境で生まれていたら、言動だけでなくスケーティングも違うものになっていたんだろうし、存分に才能を発揮出来たのかなと思うと同情するしかない。
裁判でスケートを取り上げられてしまったのは、あまりに可哀想すぎる。

アカデミー賞助演女優賞を受賞した、アリソン・ジャネイは正に怪物だった。この母の言動をどう理解していいのか悩む。
アリソンの演技が楽しみで鑑賞したけど、それ以上にマーゴット・ロビーには圧倒された!

ラストでマスコミが撤退する時に、テレビでは「O・J・シンプソン」の事件を報道していたけど、
マスコミは次なる獲物を見つけたんだなって感じ!
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