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ホワイト・ガールのkuuのレビュー・感想・評価

ホワイト・ガール(2016年製作の映画)
1.9
『ホワイト・ガール』
原題 White Girl.
製作年2016年。上映時間88分。
ドラッグディーラーと交際する女子大生が、逮捕された恋人を釈放させるために弁護士を雇い奔走する。
出演はモーガン・セイラー、ブライアン・マルク、インディア・メニューズ、アドリアン・マルティネス、アンソニー・ラモス、ラルフ・ロドリゲスなど。
日本では劇場公開されなかったが、2016年にNetflixで配信されたアメリカのドラマ映画。
エリザベス・ウッドが脚本・監督を務め、彼女の監督デビュー作でもある(思春期の彼女自身の人生経験についての日記に基づいてると述べてる)。

大学2年生のリアは、友人のケイティと一緒にニューヨーク市クイーンズ区リッジウッドのアパートに引っ越す。
ある夜、マリファナから、彼女は夜の通りで見かけたグループに彼女の薬を販売するように頼むが彼等は断られた。
その後、彼女のアパートにブルーを招待し、彼はリアにハードドラックをしてないことを説明した。

※感想にはかなりお下劣で悪態をついています。
今作品を愛されてる方は、お読みにならない方が懸命かと。
また、お読みになられ、お怒りを持たれても、どうか小生自身無知ゆえにとおゆるしください。

映画の宣伝アルアルで、監督と脚本のエリザベス・ウッドは、今作品がいかに彼女の実体験に基づいているか、いかに衝撃的でないか、と同時に、衝撃を与えるために大量のセックスシーンとヌードがあることを誇示している。
そして、彼女のような白人女性が大学時代に遊びでドラッグに手を出すことができたのに対し、ラテン系や黒人の仲間ははるかに軽い罪で犯罪者のように扱われているという不公平さについて、大げさに語っている。
これらのことから、違った映画を期待したが、今作品を観て、そのあまりの無味乾燥で基本的な内容と、そのメッセージ以上のことがほとんど語られていないことに、泪がチョチョ切れた。
何か重いメッセージが語られるのでは無いかと望み観たが。。。
退屈きわまりなかった。
モーガン・セイラーがウッド監督の分身であるリアを演じている。
友人のケイティと一緒に、ラテン系住民が多い地域の安アパートに引っ越してきたリアは、街角で見かけるラテン系の若者たちにすぐに惹かれていく。
ジャンキービギナー女子二人が土地勘のないとこに引っ越すなんて。
(引っ越すのは悪いとは云わない)
アホか。
ある夜、退屈でマリファナを切らしていた彼女は、彼らにマリファナがないかと問う。
彼らが売るのを拒否すると、彼女は後に彼らの一人であるブルーと出会い、自分のアパートに彼を招き入れる。
アホか。
女子がラリパッパの兄ちゃんにラリルレロを売って頂戴って云うのはケンカ売ってるか、体液交換して~ってレベル。
バカの骨頂。
二人はすぐに恋に落ちる。
人と人が恋に落ちるのは、どんな形にせよ仕方ない。
しかし、リアは彼が裕福な白人の友人たちに法外な値段でコカインを売りつけるのを手伝うなんて。
アホか。
知らず知らずに薬物の密輸に手を貸した一般人なら、まだしも同情する。
まぁ、案の定失敗に終わり、リアは刑務所に入れられたブルーを助けなければならないという危険な状況に陥る。
ヘタレやなぁ。
彼氏がブタ箱に務めなあかんのなら(弁護士の詭弁で釈放されるならションベン刑やろ)、外で正業に就き待ったれよ。
そないな根性もないんかい。
不思議なんは、今作品がいかに退屈で、定型的なものに感じられるかということ。
モーガン・セイラーが上半身裸でレイブで跳ね回るシーンを観て、いつ終わんのかと思ったほど。リアは、若く、中流階級で、白人であるという事実に守られながら、次々と馬鹿げた決断を下していくのを見る。
しかし、リアの最大の敵が自分自身であり、彼女が間違いを気がつき、健気に彼の刑期を待つなら、リアって女子のキャラに同情する。
しかし、エリザベス・ウッド監督の分身リアには同情しかねる。
もうひとつは、もしウッド監督が、白人がいかに特権を持っていて、黒人や褐色の人々ができないことをやってのけるかを描こうとしたのなら、白人のガールフレンドの視点から物語を語るのは大きな間違いやったちゅうこと。
今作品に多少の期待をよせてたが残念です。
快楽主義でも中途半端。
アメリカの人種や階級を描いた『スプリング・ブレイカーズ』の方がましやったかな。
あちらは、ある意味で大げさでばかばかしかったし『ホワイト・ガール』よりもパンチが効いてたように思い出される。

君はいつも元気でいいねとよく云われる
その人は生きるのに飽きて溜息まじり
そうねわりと楽かもしれないと答えるの
絶望や苦しみは胸の辞書にないから
悩みは白いキャンバスに
白い絵の具で書く
太陽に透かして見ても
見えやしない だから私何にも知らない
ホワイトガールみんなはこう呼ぶの
ホワイトガール Yes, Iam
そうホワイト・ガール
白い雪に包まれたならば
私の身体は見えなくなる
   by酒井法子『ホワイトガール』歌詞より
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