通りすがりのナポリタン

犬ヶ島の通りすがりのナポリタンのレビュー・感想・評価

犬ヶ島(2018年製作の映画)
4.5
もう凄いとしか言えない・・・こんなの見た事ない・・・

舞台は近未来の日本、ウニ県メガ崎市ではドック病と言われる犬に感染する病が蔓延していた。人間たちはドック病を恐れ、野良犬も飼い犬も全てゴミ島の犬ヶ島呼ばれる場所に隔離した。メガ崎市の市長、小林は隔離政策賛成派の士気を高めるために養子の息子アタリの護衛犬、スポッツを初めに追放する。それから約6ヶ月後、犬ヶ島は怒りと飢えに苦しむ犬たちで溢れていた。そんなある日アタリがスポッツを探すために1人小型機を犬ヶ島に不時着させた・・・

オープニングから犬ヶ島の世界に入り込む長い月日をかけて制作したストップモーション、少しレトロで誇張した不思議な日本になっていたけど相撲のシーンや和太鼓のシーンなどがとてもリアルだった。本当に不思議な世界観なのに、日本ってわかるのが凄すぎる・・・(ウェス・アンダーソン監督の頭の中どうなってんだ笑)犬たちの動きもストップモーションと思えないくらい表情や動きがぬるぬるしている笑。犬ヶ島のゴミの置き方やゴミの種類まで細部までこだわっていた。
(戦うシーンで煙がまう感じは日本のアニメや漫画のように見えた)

ストーリーは独特な世界観とは違ってシンプルでわかりやすいけど、独特な世界観がストーリーに勝ってしまい、少しわかりずらくなっていた。(なんで犬が嫌いなのとかがいまいちわからぬ)

日本語と英語が混じるのが斬新で面白い!日本が舞台の映画はあるけれど、日本語を話すのは珍しい気がする。犬たちは英語で話し、アタリは日本語で話しているのは、言葉が違うので分かり合えないという事ではなく、言葉が違っても様々な気持ちで分かり合えるということだと思った。

日本愛とそして黒澤明監督へのリスペクト溢れる不思議なのに見入ってしまう映画でした!