ぐりんでる

さらば愛しきアウトローのぐりんでるのレビュー・感想・評価

さらば愛しきアウトロー(2018年製作の映画)
4.3
こんばんわ!奪うなら人の心を奪いたい。盗賊王です🤴

60回以上に及ぶ銀行強盗を成功させて来たプロの銀行強盗のお話。


👮‍♂️犯人はどんな人物でしたか?

被害銀行行員:ん〜とても、礼儀正しく紳士でした。


銃を所持しているけれど1度も銃口を向けない強盗。脅しの凶器はその微笑み😊🔫

誰も傷つけず、不快にさせず、柔らかい物腰で何十件と言う銀行強盗に成功して来た紳士すぎる”黄昏ギャング”フォレスト・タッカー。

時には捕まるも16回に及ぶ脱獄を繰り返す。そんな武勇伝を刑事すらも寓話のように楽しそうに語る有様。

フォレストを追う若手刑事との妙な関係も面白い。
わざわざあんな事しに行っちゃうのがまた魅力的wバットマンとジョーカー。とっても平和verみたい。

なぜ、何度も何度も銀行強盗を繰り返すのか。
いつでもパリッとしたスーツに身を包み、落ち付き払っている優雅で満ち足りたような表情には彼が大切にする信条が表れている。それはある意味わがままに過ごして来たという事だけれど、

娘以外からは警察からも愛されちゃう魅力がレッドフォードのシワシワでかっこいい笑顔からにじみ出まくっている。

劇中の人物だけでなく、こちらもとても犯罪映画を見ているとは思えないような穏やかな気持ちになるほど、その魅力に惹かれちゃってる☺️

今までの脱獄の回想を自身のメモで振り返る時の「どこか忘れた」は笑った。

それとヒロインのおばあちゃんもとてもチャーミング。

手練れの老兵犯罪者に、若い刑事。なんとなくイーストウッドの「運び屋」と重なるけれど、それぞれタイプの違うイケイケじいさんっぷりであった。


まぁいいふうに書いたけど万引き常習者なんてのは一種の病気らしいし、これもある意味そんな感じなのかな。



感想:実話であり、鮮やかな犯行のあまり派手さは皆無だけど、レッドフォードの渋カッコよさも加わり 絵になる犯罪者っぷりに癒され、心惹かれた

そしてこの映画を一層味わい深いものにしているのは、レッドフォードの演技だけでなくその立ち位置。

愛する仕事もいつか終わりの時が来る。その引き際や幕引きの美学なんて今の俺が語るのはおこがましいけれど、最後の最後まで引退しないでクールにやんちゃし続けたフォレストの人生を、自身の引退作として演じるなんて、とても粋な締めくくりだと思った😌

レッドフォードとえば、あまり作品を見たことがない。見た事あるのはMCU。シールドの理事にしてヒドラのアレクサンダー・ピアースくらい。他にもいろんな作品を見てみたくなった。