モナムール…mon amourというフランス語で「私の愛」や「愛しき人」などというニュアンスで使用。
タイトルだけ見るとフレンチ・コメディのようだけど、冒頭のナレーションで少女が海に身を投げ今は海に彷徨う永遠の18歳となった少女ー、という事がわかる。つまりはホラー映画。

男女4人がその海辺でキャンプをするというある意味お約束の展開。そして何が起きるかは火を見るよりも明らかだけど、登場人物との関係性も相まって愛憎ホラーという様相になっている。
そのせいなのかあまりホラー的な恐さはない。テーマを考えればしょうがないけど、愛憎劇に振るならもう少しキャラクターを丁寧に描いて欲しかったとも思った。少女の霊含む全ての登場人物に感情移入できなかったのがちょっと残念だったかな？

監督はロナン・ジル、撮影監督もフランス人でフランス人が撮りキャストと舞台はオール日本という日仏合作映画。良くも悪くも日本とフランスが出ていて見どころも多い。個人的に苦手な部分が目立ったのかも？（笑）

• #劇場鑑賞2021-111
• #2021-日
• #幽霊役の子、確かにちょっと怖い
• #女性2人は巻き込まれた感が…

フランス人監督が撮った映画
Jホラーとフランスの情愛が入り混じった作品になっている。それに音楽が良い。

怖がらせる見た目ではなく足がある幽霊は、幽霊の存在を感じることがないフランス人ならではの発想なのかな〜と僕は思う。

• #aoikovic.2021年鑑賞

エリック・ロメール監督作等で映画音楽を手掛けたフランスのロナン・ジル監督が、瀬戸内海の離島を舞台にオール日本人キャストで全編日本語で撮影したホラー作品は単なる怪奇物とは違い、セーラー服姿の幽霊ミユキの切ない思いが伝わって来る。
主人公のタクマは実家があった離島に拭い難い思いがあって帰郷を避けてきたが、同じ島出身のマツと恋人のカオリの強い希望でマツの彼女トモヨと共に高校卒業後初めて訪れることになる。
4人は島民に「あの浜に行くな」という警告も聞かずに浜でキャンプをするのだが、体調不良をはじめ、異常な現象が起きていく。
何故、浜に行ってはいけないのかは映画の冒頭から明らかにされているが、要は思いを残して亡くなった女子高生・ミユキの地縛霊がいるからで、このミユキとタクマ、マツとの関係や、死の経緯がストーリーの進展と共に紐解かれていく。　
ジル監督は溝口健二監督、増村保造監督から影響を受けたとのことだが、幽霊の“造形”というかキャラクター付けが独特で、日本の幽霊とは違ったものになっている。
果たして地元の人々の警告も聞かずに浜でキャンプを敢行した4人の顛末は？
本作には「雨月物語」を彷彿させる要素があるが、ラストのシークエンスにはフランスらしい恋愛観が垣間見られたように感じます。