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ハウス・ジャック・ビルトのharuのレビュー・感想・評価

ハウス・ジャック・ビルト(2018年製作の映画)
4.3
あまりにも残酷な描写や思想が強いために、
アメリカで上映規制が入っただとか、
日本ではR18指定になっただとか、
見ている途中で気がおかしくなって退席した人が山ほどいたとか、
そんな事前情報が強くなかなか見れなかった作品。

ダンサー・イン・ザ・ダークのトリアー監督作品ということで、そんな感じのテイストを想像していたら、
また全く違う角度のクレイジーさ全開だった。

事前に覚悟していた残酷さやグロさなんて、
赤子の手を捻るかのように容易に超えてきた。

建築家を目指す技師・ジャックは、
ある日車が故障して困っている女性を助けるが、
その女性のあまりの高慢さに、衝動的に殺害してしまう。

それをきっかけに彼は殺人を繰り返していく。
理想の家を完成させるために何度も家を建て直すかのように、芸術活動として。

実際観ている途中で、
あまりの鬼畜さに視聴をやめようと思った瞬間も複数回あった。
そのライン超えちゃだめだろう、を更に狂った角度から突き刺してくるのがこの作品。

演出の意図を理解するのが困難なシーンも多々あり(特にエピローグ)、
自分の精神が崩壊しかけているのかと思ったくらいだ。

事実をベースにした作品かと思いきや、
原作すらない、監督の完全なるオリジナル作品。
シリアルキラーについて時間をかけて研究した結果生まれた作品なだけあって、
常人の感覚では発想できない展開が続く。

観るか観ないかは自己責任だが、
ちょっとレベルの違う衝撃作であるのは間違いないので、
観て損はないかなと思う。

ただし、体調が万全の時に。
haru

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