Growltiger

ナンシーのGrowltigerのレビュー・感想・評価

ナンシー(2018年製作の映画)
3.7
嘘ばかりつき人付き合いが下手で、病気の母からは愛を与えて貰えない孤独なナンシー。
ある日、30年前に行方不明になった女の子の現在のモンタージュ写真が自分にそっくりだと気づき、自分がその子かも知れないと夫妻へ接触をはかる。


サイコスリラー??
いいえ、ヒューマンドラマです。

怖い系かと思っていたので当初はあらら?となりましたが、ヒューマンドラマの良作でした。

「もしかしたら私が行方不明の娘かも....」というナンシー

「本当に娘なの?もしそうだったら嬉しい...」な母親エレン

「この人が娘?いや違うだろう。でももしかしたら....」な父親レオ

DNA鑑定の結果が出るまでの数日間の3人の複雑な関係性と、夫妻の期待と不安が入り混じるやり取りが絶妙で、自分にはマッチした作品でした。

両親は30年ぶりの娘との再会と喜ぶべきなのかただの他人なのかと、究極に気を揉む数日間。
冴えないし少し変わってるけれど悪意も感じないナンシーは果たして本当に娘なのか。

ナンシー役のアンドレア・ライズボローの幸薄そうなメンヘラ顔が素晴らしい(褒めてるよ)。

実際ナンシーのように嘘をついて自分に関心を寄せないとコミュニケーションが図れない人っていますよね。

そういう人間の心の変化が今作の肝だと思われます。

※コメント欄にてネタバレ感想書きます