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空飛ぶタイヤのkazu1961のレビュー・感想・評価

空飛ぶタイヤ(2018年製作の映画)
3.7
▪️Title :「空飛ぶタイヤ」
Original Title :※※※
▪️Release Date:2018/06/15
▪️Production Country:日本
🏆Main Awards : ※※※
▪️Appreciation Record :2019-209
▪️My Review
本作は、実話に着想を得た社会派作品でありながら、エンターテインメントに特化した作品です。原作やドラマに比べて映画版では、『超高速!参勤交代』などで知られる本木克英監督のもと、長瀬智也をはじめ、ディーン・フジオカや高橋一生といった人気俳優から、ベテランの岸部一徳、笹野高史らが集結しています。約2時間という枠組みに収めるに当たり、キャラクターそれぞれの個性が際立ったことで、巨大企業の不正に立ち向かう勇ましきヒーローの物語、という色合いが濃くなっていますね。エンディングに流れるサザンオールスターズの『闘う戦士(もの)たちへ愛を込めて』も、この映画の世界観をより一層盛り立てる役割を果たしているといえます。
脚本を担当した林民夫は、「背景をあまり描かずに事象でたたみかける」という事を考え、「スピード感のある展開」を初稿脚本の段階から意識していだそうです。
本作はスピード感がありながら、全体的に抑えめの演出が、作品全体に緊張感を与え、高い完成度となっているんではないでしょうか。
本作は、実際に起きたある大企業のリコール隠しがモデルになっており、「T会議」のように、全てを隠蔽しようと各セクションが動いていた事や、下請け企業が泣き寝入りするしかない状況など、実際にあったエピソードも盛り込まれているそうです。
原作者の池井戸潤は、「これほど怒りに駆られて書いた作品はない」と語っており、中小企業の社長や、組織の一部である課長が「絶対に勝てない敵」に対して戦いを挑み、最後に逆転する物語は、実話を反映させた物語だからこその爽快感がありますよね!!

▪️Overview
テレビドラマ化もされた池井戸潤の同名ベストセラー小説を、長瀬智也主演で新たに映画化。ある日トラックの事故により、1人の主婦が亡くなった。事故を起こした運送会社社長、赤松徳郎が警察から聞かされたのは、走行中のトラックからタイヤが突然外れたという耳を疑う事実だった。整備不良を疑われ、世間からもバッシングを受ける中、トラックの構造自体の欠陥に気づいた赤松は、製造元であるホープ自動車に再調査を要求する。しかし、なかなか調査が進展を見せないことに苛立った赤松は、自ら調査を開始。そこで赤松は大企業によるリコール隠しの現実を知ることとなる。長瀬が主人公の赤松役を演じる。監督は「超高速!参勤交代」シリーズの本木克英。
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