えるる

ウィンストン・チャーチル /ヒトラーから世界を救った男のえるるのネタバレレビュー・内容・結末

3.0

このレビューはネタバレを含みます

1939年から第二次世界大戦において1940年春にドイツ軍は西ヨーロッパへの侵攻を始めフランスとイギリス両軍が宣戦布告の応戦。
戦況はかなり悪くフランスのダンケルクにてイギリス陸軍の大隊が孤立。
1940.5.10チャーチルが首相に就任してからダンケルクの孤立した兵40万人をイギリスに帰還させるダイナモ作戦決行し、和平交渉を拒否し徹底抗戦に向けて舵を切るまでの話。

最初の方はめっちゃ嫌われてて面白いがどんどん戦況と共に重くなっていく。演説と言葉の魔術師っぷりが凄い。私達は歴史としてこのチャーチルの判断が正しかったと思えるが、この時代周りの国々がどんどん侵略されるなか強国ドイツとの戦いを避けて和平交渉でどうにかしたい議会の気持ちも分からなくはない。チャーチルはヒトラーの独裁政権への反対を1930年代から行っているが故にナチスをよく知っている。怖いからこそ戦わなくてはならない。誰一人自分の意見に賛同する者が居なくなってもチャーチルの強い意志と国王と国民のナチスの鉤十字をイギリスに掲げさせてたまるかという意思が無かったら今のイギリスは無かったと思う。国民の声を聞きに地下鉄に初めて乗ったり、演説で心を掴む姿を見て、そうだナチスに屈しちゃダメだって気持ちになる。開戦直後のドイツ軍の勢いを考えると応戦するよりもっと酷い歴史になったと思う。
40万人の陸軍を救う為にカレンで戦った中隊を犠牲にしたのは悔しい。

この後、1940.10.31のブリテンの戦いでイギリスは攻め込まれるが勝利している。戦争が激化する中で勝利と敗北を重ね終戦後に解任。その後1951年に再任されている。
首相や大統領というのは良い政策だけで終わる事は無いだろうと思うが、この功績は大きいと思う。

イギリス史や戦争などの史実に纏わる話が好きなので面白かったです。
次はダンケルクを見る!
えるる

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