Jun55

ウィンストン・チャーチル /ヒトラーから世界を救った男のJun55のレビュー・感想・評価

4.2
第二次世界大戦当時のイギリス首相チャーチルを描いた映画。
チャーチルが首相になり、英国は対ドイツ・イタリアとの融和政策から対決姿勢に転じるわけだが、政治的には大いなる葛藤があり、世紀の決断が必要になる。
そこに真のリーダーシップを観ることができる。
90年代にロンドンで生活し、歴史好きの自分にとっては外せない映画だ。特にチャーチルについては英国の現代史を理解する上でも押さえておきたい人物。
タイトル(Darkest Hour)のように舞台設定は極めて短い期間になるが、ナチスとの戦いという意味では、Turning Pointとなった切迫した時期になる。
そして、そのTurning Pointとして取り上げられるのがダンケルクの戦いでもあり、今年の話題作「ダンケルク」とセットで観ると面白い。
ハリウッド映画のように派手なところはない映画だが、政治のリーダーシップに渇望している(?)アメリカ人には響く映画なのかもしれない!

そして何よりも、この映画の見所はチャーチルを演じるGary Oldmanの演技。今年観た映画で男優としては飛び抜けていると思う。アカデミー賞男優賞最有力候補に挙がるのも頷ける。
チャーチルの表情、仕草は勿論のこと、特徴ある声の出し方にも注目。
Jun55

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