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孤狼の血のabeeのレビュー・感想・評価

孤狼の血(2018年製作の映画)
4.2
【その魂、受け継がれし孤狼の血】

もう‼︎‼︎
タイトル、センス良すぎ‼︎‼︎

役所広司扮する一匹狼のマル暴・大上、狼が彫られたジッポー。

「孤狼の血」とは則ち大上の意志、そして信念。それは血脈のように受け継がれる。

白石和彌監督の作品は「凶悪」「日本で一番悪い奴ら」の2作観てますがどちらも結末がもやもやする感じでした。しかし、この作品には全く違った余韻がありました。

冒頭から文字通り胸糞悪いバイオレンスシーン有り。そして衝撃的な竹野内豊のヤクザ姿。オープニングからかっ飛ばしてました。

敵はヤクザであり本庁の上層部であり、堅気の生活を脅かす者、全てと孤独に戦う大上に胸熱です。

「時代の境目」って魅力的な背景ですよねぇ。特に昭和から平成の変わり目ってなんでこう、味があるんでしょうねぇ。

表向きは広島2大組織の抗争と、それをなんとか回避しようと違法捜査に手を染めるマル暴の物語ですがそこに本庁の陰謀が絡み、物語に深みが出てましたよね。

登場人物も多いですが、一人一人の存在感がとても強いですから。キャスティングも見事でしたよね。

そして、「孤狼の血」は絶えることなくジッポーと共に上手く受け継がれたようで、続編も出るということでとても楽しみですね。
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