サラリーマン岡崎

シェイプ・オブ・ウォーターのサラリーマン岡崎のレビュー・感想・評価

4.5
普通にこの生物、顔イケメンなんですけど。

そんなイケメン生物がもたらす逸れ者たちが立ち上がる映画。
この作品とオスカーを競う「スリービルボード」とかなり似ている。
登場人物は障害者、黒人、ゲイ、外国系、マイノリティの人ばかり。
そのマイノリティたちが一致団結する姿がかなり似ている。
やはり、トランプ政権だから思うところは同じなのかな。

ただ、彼らの現実を脅かす白人も全てが悪人として描かれない。
彼も上司のプレッシャーに、
目に見えないプライドに押し潰されている。

それぞれの孤独がこのイケメン生物によってぶつかる。
まちづくりでよく言う「ヨソモノ」が入ることでの地域活性化。
(「スリービルボード」は看板というアートによる地域活性化。)

ヨソモノが来ることで新たに見つかることがある。
主人公とイケメン生物の恋は、
異種同士の恋になるからこそ、
外見ではなく、内面から出るエロさがある。
その内面は様々な人の心を動かす。
だからこそ、ダイバーシティが重要なことが理解できる。

彼女たちの恋はそんな閉塞的な現代の世界に希望を照らす。
新しい時代が来る気がする。

「第9地区」と少し似ている。
帰り道で出会った黒猫が目の前で寝転び初めて恋したから、俺もここから。