タカシ

シェイプ・オブ・ウォーターのタカシのレビュー・感想・評価

4.5
『むかしむかし、 1962年のアメリカでは…』


基本的なストーリーは恐ろしくありきたりですよね。「E.T.」とか「宇宙人ポール」とか「アイアン・ジャイアント」とか?
ちょっとおかしな見た目のあいつ。でも大事な友達さ! 悪い奴らからあいつを助けてやろう!みたいな感じ?

でちょっとロシア(というか当時はソ連か)風味を足してハラハラドキドキ感も適度にはあるんですが。

友情を愛情に変えただけ?と途中ずっと思いながら観ておりました。

グッと来たのはホントにラストのラスト、アカデミー会員の皆様もきっとここで感動されたんじゃないでしょうか。

突然物語がおとぎ話として飛翔する瞬間。

声の出ないヒロインは、陸に上がるための引き換えとして声を失った、あの童話のヒロインだったんだと。

サリー・ホーキンスはもちろん良かったですが、やはりマイケル・シャノンは良かったなあ。なんかアカデミー賞当日は酒場でお酒飲んでたらしくて、ますます良かった。

冒頭から音楽が心地よくて、アカデミー賞受賞も納得。

セットの作り込みとか、小道具とか観ていてリッチな気分になる。
割りと低予算の制作費っぽいのに、そこは素直にすごいなあと。
これが二十世紀フォックス製じゃなくて、フォックスサーチライト製だというのがね(それは同じことだろうと言うことなかれ)。
こういうフォックスの見識のなさが、フォックスのディズニーへの身売りなどという事態に至ったんじゃないかなと思ったり。
劇場(字幕版)にて。18.03.09
2018#024
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