新潟の映画野郎らりほう

シェイプ・オブ・ウォーターの新潟の映画野郎らりほうのレビュー・感想・評価

3.0
【mainstream~傍流から主流へ】


東西冷戦、マッカーシズム、公民権運動、パワハラ、セクハラ、人種/女性/身障差別 - それら[異]を怖れ力で排斥する事当然であった時代に、例えばポリティカルコレクトネスな現代人が現れたら果たしてその姿はどう映ったか - 理解し難きエイリアンか、将又水陸両生者か-。

[異端者]は拘束され迫害される。然しイライザ(ホーキンス)は 異物/理解不能を拒絶せず受け入れる(性交)。異と異がまぐわい、水の中で混ざり合うのだ。

異を「不服従なる者」と言い放つストリックランド(シャノン)の指(プッシーフィンガーと言及される)が腐り落ち 二度と女陰に挿入出来ぬ様に、利己主義に力振りかざす者は最早[他]に受容されまい。

これが時流 -世の流れ- だ。




《劇場観賞》