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さらば青春の光のSUIのネタバレレビュー・内容・結末

さらば青春の光(1979年製作の映画)
1.5

このレビューはネタバレを含みます

ストーリーといえば、1965年のロンドン。広告代理店でメッセンジャーをしているジミー(フィル・ダニエルズ)は、仕事そっちのけでモッズの仲間たちとドラッグやダンスに明け暮れる毎日。週末に仲間と訪れた海岸の街・ブライトンでも、敵対するロッカーズとの衝突からケンカになり、ついには暴動へと発展していく~。 というあらすじのとおり。というかそれが全て。

威勢がいいだけで人間的に未成熟で薄っぺらいジミーには共感も同情もできず、ただ鼻に付くばかり。
ジミーが憧れるステフもビッチを地で行くただの尻軽で、魅力のかけらもない。
対立するロッカーズはこれといった個性がなく、主となるキャラクターもいないので、ストーリーを成立させるためだけに用意されたただの虚構でしかない。
親友のケビンがリンチになった時もなにもできず逃げ出し、それが何かの伏線になっているかと思いきや、それ以降ケビンは出てすらこないという体たらく。
ラストでスティング演じる、エースのベスパにジミーが自分のベスパの鍵をさして普通に走り出す…。

無軌道な若者の姿、苛立ち、時代の閉塞感なんかをありのままに描写しているのかもしれないけど、どう考えても脚本がいけない。
おかげでモッズファッションやベスパ、ザ・フーまで全てダサく見える始末。この映画で何が言いたかったのか…。
見なきゃ良かったよ。
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