LoveAnimal14

おじいちゃん、死んじゃったって。のLoveAnimal14のネタバレレビュー・内容・結末

4.1

このレビューはネタバレを含みます

吉子の悲喜こもごも。

祖父のお葬式にまつわる家族の「体裁」「本音」「確執」「調和」などをひとつの鍋に入れてぐちゃぐちゃにかき混ぜたら、すごく美味しい料理が出来ちゃいましたみたいな映画でした♡

邦画も捨てたもんじゃないですね!!
こういう映画に出会えるから、ホントにやめられない💦

「愛がなんだ」ですっかりファンになってしまった岸井ゆきのさん目当てでレンタルしてみたら、キャスト全員が思いのほか素晴らしかったです。

お葬式が主軸にあるけどコミカルな笑いも散りばめられていて、思わず吹き出してしまう場面もありました。

吉子(岸井ゆきの)は祖父が亡くなった連絡を受けたとき彼氏とセックスをしていて、そのことになんとなく罪悪感を抱いてしまいます。
吉子の家族、吉子の父の兄家族、吉子の父の独身の妹、ボケたおばあちゃん。
それぞれの家族にそれなりに問題があり、祖父亡きあと…おばあちゃんをどうするのか?そのことで兄弟妹間で揉めたり、微熱のまま展開していくシニカルでコミカルな群像劇。

誰が観てもなんとなくうなずける、どこにでもある光景。
どことなく冷めた子供たち、親たちの醜い兄弟ゲンカ、ボケたおばあちゃんの奇行。
悲しむべきはずなのに、自然体で悲しめない不条理。

だけど、お葬式を含む3日間でほんの少しだけ…それぞれの軌道がミリ単位で修正されたように感じられました。
それはきっと亡くなったおじいちゃんからの贈りものだったのかもしれません。

お葬式って悲しいはずなのに、ちょっとしたイベントみたいになってしまうのは仕方のないことなんですかね?
ちょっといきった親戚のおっちゃんなんかが場違いな事を口にしたり…。

ボクが36歳のとき、ばあちゃんが亡くなりました。以前のレビューにも書きましたが親代わりみたいなばあちゃんです。
おかんは仕事、仕事…ときどき男みたいな人だったので、ばあちゃんはボクが4歳から18歳までの14年間を育ててくれた大切な人でした。
お葬式のとき、うちの娘(当時、小6)が手紙を読むことになったのですが「なんて書いたらいいかわからない」と言うので内容はボクが書きました。
お葬式の中盤、娘が手紙を読み始めたら途端にボクは号泣💦
自分が書いた手紙で号泣て…(笑)

ばあちゃんが亡くなったことをなかなか受け止められなくて、その後1年間くらいふとした時にばあちゃん家に行きそうになるんですよ。もう、いないのに…。
できることなら逢いたいですね。
ホントめちゃめちゃ大好きでしたから。
生まれ変わっても、またばあちゃんの孫に生まれたいって心から思います!


この作品はどなたがご覧になっても、必ず胸に響くと思いますよ。
観てよかったと思える素敵な映画でした♡


それにしても、岸井ゆきのさん…すごくいいですね♡
これからも楽しみな女優さんです。
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