ひらまさ

ザ・スクエア 思いやりの聖域のひらまさのレビュー・感想・評価

2.5
クリスティアンは、美術館のメインキュレーター。
今度行われる展覧会で展示される『ザ・スクエア』の宣伝活動やプライベートでさまざまなことに追われていた。
「この正方形の中ではどんな人間も平等な権利を持ち、公平に扱われる」という展示のテーマを念頭に起きながら、順風満帆なクリスティアンの人生に起きる出来事を描く。

観ていて固唾を飲んでしまうような、気まずい…と思う事象だったり、あちゃー!てなってしまう事象だったりが多く描かれていて色んな意味で鑑賞後の疲労感がすごい作品だった。

特に印象的なのは他の人のレビューにも多いがモンキーマンのシーン。
いや、気まずいにも程がある。
自分がその場に居合わせていたら絶対「もう帰りたい」と思っていたと思う。
というかこの映画、だいたいの事象を見ていると「もう帰りたい」になってしまうのである。

まあこれは現実逃避的思考なんだと思うけど、クリスティアンを見ていると「この人を見捨てて帰ろうかな」という気持ちになる。
これもまた自分のエゴなのか…なんというか、「本当の優しさ」とは?と思わせる。

それにしてもクリスティアンはプライドの高い人間である描写が多々あり、観ていてどつきたくなってしまうシーンも多い。
心に余裕があるときに鑑賞して、自分と重ね合わせて考えるのがこの映画の伝えたいことなのかなと感じた。
ひらまさ

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