ろ

バック・トゥ・ザ・フューチャーのろのレビュー・感想・評価

5.0

「未来へ!」

マーティの元に一本の電話がかかる。
「夜中一時にショッピングモールの駐車場へ来い!」
それは一週間姿をくらましていた友人ブラウン博士からの電話だった。
スケボーに乗って駆け付けたマーティが目にしたもの、それはデロリアン型のタイムマシンだった・・・!

俺の代わりにこの書類を、代筆がバレないようにタイプしろよ。
オーケー、今夜中にやって明日の朝届けるよ。
30年間一つも変わらないビフとジョージのやり取りに、今と昔で言うことが180度違う(だけどお酒は変わらない)おてんばなロレイン。
いつか欲しいと言っていた4WD、針にしがみつく人形の置時計・・・物語のあちらこちらに観客の「アッ!」が隠されている、まるで宝探しみたいに。

文化祭のオーディションに落ちたマーティは「自分には才能がないのかもしれない」とこぼし、なんだか親父に似てきちゃったな、と笑う。
1955年の世界で高校時代の父親と遭遇したマーティは、父が作家を目指していたことを初めて知る。
「読んでもいい?見せてよ」
「ダメだ、どうせ笑われてしまう。自分に才能がないと分かったら傷つくよ。君には僕の気持ちなんて分からないだろう」
「いや、分かるよ。すごくよく分かる・・・」
自分と同じように挑戦することを恐れる父に、マーティは「‘為せば成る’って言葉があるよ」と励ます。それはマーティ自身がお父さんから言い聞かせてもらってきた言葉だった。

ダンスパーティでパパとママは無事恋人になれるのか、ドクに未来を伝えることはできるのか。強風で外れまくる電気コード、かからないエンジン。
デロリアンが加速するように、あらゆるハプニングがたたみかける。
140キロに到達したとき、はたしてマーティは1985年に帰れるのだろうか・・・?

放射線防護服を利用し(ヴァンヘイレンを携えて)、バルカン星からやってきたダース・ベイダーになりすましたり、ビフ一味を肥料まみれにしてスカッとしたり、景気づけにチョコレートシェイクをがぶ飲みするジョージに笑っちゃったり・・・
やっぱりおもしろい、きっとこれから未来に行ってもずっと。


( ..)φ

午前十時の映画祭が、ついに終わってしまいますね(>_<)
今日は駆け込みで「バック・トゥ・ザ・フューチャー」へ。
公開延期の作品が多いからか、千秋楽だからか、今なら一日で3作とも観られる上映時間になっていて、1を観終わってすぐ2を観たい衝動に駆られてしまいました。

午前十時の映画祭と出会ったのは、大学一年生のとき。
当時、倹約家の母の影響で「映画は自宅鑑賞」と決めつけていた私。
そんな私にとって午前十時の映画祭は‘劇場でひとり映画’のきっかけとなった企画でもありました。
今朝、この6年間のスケジュール帳を振り返っていたら、そうかこの時この映画を観たんだった、これ観ててほんと良かったな~なんてしみじみしちゃいました。

〈2014年9月11日〉サウンド・オブ・ミュージック

〈2015年〉    風と共に去りぬ
          ローマの休日(友人と二人で)
          王様と私(母と二人で)

〈2016年〉    ロシュフォールの恋人たち
          生きる

〈2017年〉    イヴの総て
          トリュフォーの思春期

〈2018年〉    麦秋
          タイタニック  
          シェーン
          太陽がいっぱい
          地獄の黙示録 劇場公開版
          用心棒(母と二人で)
          七人の侍
          ソフィーの選択
          裸の島
          パリの恋人

〈2019年〉    パルプ・フィクション
          未知との遭遇
          E.T.(父と二人で)
          JAWS(母と二人で)
          ローマの休日(2回目は一人で)
          ブルース・ブラザース
          ニュー・シネマ・パラダイス
          テルマ&ルイーズ
          レオン 完全版

〈2020年〉    バック・トゥ・ザ・フューチャー

27本分の忘れられない映画体験。
数々の名作をリアルタイムで楽しむことの喜び、そしてこの上なく贅沢な時間を、本当にありがとうございました!
ろ