タキ

祈りの幕が下りる時のタキのネタバレレビュー・内容・結末

祈りの幕が下りる時(2017年製作の映画)
3.0

このレビューはネタバレを含みます

東野圭吾原作、加賀恭一郎シリーズの最新作。冒頭の説明テロップと加賀恭一郎の説明ゼリフがアレだがストーリーとしては強引な展開はあるもののミステリの定石をキチンと踏んでおりさすがの安定感。いつもの後味の悪さも浅居博美が隠し事の重荷をおろしたことでホッとした表情をみせてそれほどではなかった。

やはり気になるのが看護師金森登紀子(田中麗奈)のちょっとありえない立ち位置とアクしかない警察署の春風亭昇太と上杉祥三(役名は忘れた)。金森看護師も松宮(溝端淳平)と同じく恭一郎の親戚ならよかったのに。昇太さんは前にもTBS系のドラマで警察署長の役で出てたが芝居が下手なのにセリフが多くてツライ。捜査会議で話が展開していくという側面もあるしツライを通り越して邪魔になるので本当にやめてほしい。上杉祥三のやりすぎ関西弁もツライ。滋賀を舞台にしているので関西弁をしゃべる人が何人か出てきたがビックリするほど下品な関西弁で聞くに耐えない。あそこまでいくと関西弁をしゃべる人に対する偏見じゃないのかと思う。それから若い頃の浅居博美がふたりともけっこうな地味顔で松嶋菜々子に似てないにもほどがあるとかキャストに言いたいことは山ほどあるがこのへんにする。
我が子を想う親の愛がメインテーマとしてありその部分を担っていた小日向文世と伊藤蘭はよかった。ここのキャスティングをはずしてなかったのが救い。

16年間、亡き母の恋人、綿部俊一を日本橋で探すために出世もせず所轄の刑事で居続け今回の事件でそれもピリオドとなり、ラストシーンで日本橋人形町を歩く加賀恭一郎の顔は晴れやかで元々はこんな明るい表情のひとだったんだなとフッと思ったりしてこのシリーズはひと段落したなという気持ちになった。
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