るるびっち

ドクター・ドリトルのるるびっちのレビュー・感想・評価

ドクター・ドリトル(2020年製作の映画)
3.1
動物達にもっとバリエーションが欲しい。
臆病ゴリラ、人を乗せるのを嫌がる駝鳥位では全然詰まらない。
もっとオカシナ動物を一杯出して欲しい。
・多重人格のライオン。
・手癖の悪いワニ。
・ノイローゼのカンガルー。
・働き者のナマケモノ。
・自殺癖のあるグリズリーなど。。。
それらを物語に上手く絡めて使えば、もっと面白くなるだろうに。
普段ドリトルに懐いているが、突如人格(獣格)が変わって喰おうとするライオンとか。
見つからない宝物が、実は手癖(口癖)の悪いワニの口内にある。敵が手を出すと噛まれるが、ドリトルの言うことも聞かず取り出せなくて困るとか。
敵に捕まって動物と牢に入れられると、一晩中ノイローゼのカンガルーの謎の行動に悩まされ不眠症になるドリトルとか。
敵に囲まれピンチになった時、悲観したグリズリーが自殺しようと暴れて危機を脱するとか・・・
まぁ、こんなのでなくとも、もっと面白いアイデアが出るハズだ。脚本の怠慢である。

それに弟子の少年がすぐに動物語を喋れるようになるのは、ドラマが希薄で面白くない。弟子の成長を描いていないことになる。
侍女の少女も共に旅に出て、少年のロマンスと成長を中心のドラマにするべきだ。
全然動物語を喋れない少年が落胆して恋も諦めようとする時に、最大のピンチの中で必死な想いが動物と心を交わせるキッカケになる。
相手を想うことが喋ることに繋がる。
動物との絆と同時に少女との愛を得て、ドリトル救出に繋がる。めでたしめでたし。これでドラマのカタルシスもある。
もしドリトル中心にするなら、動物語を忘れたドリトルが自分を取り戻す=動物語を思い出す、というドラマにするべきだと思う。
最後に、原作でも登場した二つ頭の「オシツオサレツ」が出ないのが大変残念。今の時代は架空の動物でも、奇形腫は出せないのだろうか?
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