三郎丸

ヴィクトリア女王 最期の秘密の三郎丸のレビュー・感想・評価

3.5
【恋=友情】

お話は、
1887年イギリス領のインド・アグラにて、のちにヴィクトリア女王(ジュディ・デンチ)の侍従となる主人公アブドゥル・カリム(アリ・ファザル)の日常が描かれるく彼は刑務所の記録係として従事しており、毎日アラーに祈りを捧げる信仰心厚い男。
彼の元に、ヴィクトリア女王即位50周年式典で、インドから記念硬貨のモハールを献上する役目を任されるが、気乗りしないものの、友人のモハメド(アディール・アクタル)とともにイギリスへ…
ヴィクトリア女王と主人公の民族を超えた結びつきを描く。

ヴィクトリア女王が、アブドゥルの人柄や容姿を惚れ込んで彼を侍従させ、その期間はわずか4年。
主人公の存在そのものを取り巻きらはよく思っていなかった。
インドという国や、有色人種が皇室に存在することに嫌悪していたが、
本作品は基本的に、
【ヴィクトリア女王の揺るがない眼差し】
が物差しとなっている。

主人公は善人ではない(ウソもつく)
侍従らも、自分の立場を最大限に活用し、主人公をなんとか女王から引き剥がしたい!
というドロドロとした人間模様のなか、すべてを理解しているかの如く女王は常に
【人間の根っこ】
を見ているため、皆さんたしなめる。

イギリスの皇室はさっぱり興味ありませんが、ヴィクトリア女王役のジュディ・デンチは見る価値ありかと思います。
三郎丸

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