通りすがりのナポリタン

フロリダ・プロジェクト 真夏の魔法の通りすがりのナポリタンのレビュー・感想・評価

3.7
ずっと気になっていた作品やっと観れました!夏という暑くて切ない季節になんだか合う映画。

フロリダ州のウォルト・ディズニーワールドリゾートに近いモーテル(マジックキャッスル)でその日暮らしをする母と娘のひと夏を描いた作品

ストーリーというストーリーは無く、モーテルで暮らす人達の日常という感じだった。アメリカの貧困問題とディズニーという強い光がモーテルの暗さを際立てていたが、そこに住んでいる人達は明るかったし、何かに焦る様子も無い人もいるそして子供達が底抜けに明るい、子供にはどこに住んでいようが、暮らしが貧しくても母と友達と楽しく遊んでいることが1番大切なことなんだと思った。

主人公のムーニーと母のヘイリーの関係が良い、自由奔放でずるい事ばかりやっているけど子供を大切にしているヘイリーと母が大好きなムーニーの優しいけどどこか暗い影がある2人の、影なんて感じさせない態度が良かった。
モーテルの支配人、ボビー(ウィレム・デフォー)の厳しくもモーテルの住民を支えている感じも良かった。(Have a nice day!)

ラストシーンには驚いた!魔法にかかったという解釈したけれど、あまり腑に落ちない・・・観た人によって解釈が変わるラストシーンだと思う。(私はかなり好きなラストシーン!)

安いパステルカラーの夢と夏の少しだけ涼しい風を体に感じられる映画だった。