ケイスケ

007/ノー・タイム・トゥ・ダイのケイスケのレビュー・感想・評価

3.8
パロマかわいいよパロマ。
おい、パロマをメインのボンドガールにして今すぐもう一本作れ(むちゃくちゃ)

諜報員の仕事から離れてリタイア後の生活の場をジャマイカに移した007ことジェームズ・ボンドは、平穏な毎日を過ごしていた。ある日、旧友のCIAエージェント、フェリックス・ライターが訪ねてくる。彼から誘拐された科学者の救出を頼まれたボンドはそのミッションを引き受ける。   

公開延期しすぎて映画館のポップが色褪せていった本作。1年半の延期でやっと公開が出来たのは嬉しい限りだし、ガンバレルが流れた瞬間に泣きそうになった。ダニエル・クレイグの最後の作品というのも含めて、長いシリーズの歴史でも特別な一本になったのは間違いないですね。

近年のダニエル・クレイグボンドは007というキャラクターの見直しと、ボンドガールの立ち位置が変わってきてるのが面白いですよね。特にボンドガールに関しては、昔のように敵のスパイとして現れボンドに情報を渡して殺される…といった使い捨てキャラは無くなりましたね。特に本作の女性はめっちゃ強いパロマ、007を受け継いだノーミとかなり魅力的だと思いました。マドレーヌも良き。

ただちょっと全編通してツッコミ所が多いのも確か。昔の007も変なところは沢山あるんですけど、なまじクレイグボンドがシリアスなだけに目立つんですよね。笑ったのは刑務所でブロフェルドが乗ってくる変な乗り物。実際にあるのか知りませんが何であれ仕切り無いの。『スペクター』のレビューのとき「また隠し部屋が出てきた!」って突っ込んだんですが本作でネタにしてましたね。

あとキャストを続投するのは普通に良いんですけど歴代キャラを出してはみんなけっこうあっさり死んでいくんですよ。正直『スペクター』の時点で話を無理やり繋げていたので、本作は別なアプローチの単独作品でも良かったんじゃないかな。たぶん007ファンは「こういうもんだ」って納得すると思うけど。でもクレイグボンドの話としては繋がってる方がいいのかなー。うーん、まだわかんない笑。

これは完全に余談ですが…シリーズファンとして昔から気になってるんですけど、007は主役だから特別扱いはわかるんですが他の00要員って殉職したら、ここまで手向けの言葉って送られてるんですかね。『オクトパシー』でピエロの格好で死んだ009とか『美しき獲物たち』で雪山に埋まってた003とか扱いが軽いので。どうでもいいか笑。

批判も多くなりましたが全体的にはかなり楽しめました。ただ次作は軽めのノリでもいいかもしれませんね。『リビング・デイライツ』のチェロケースで雪山滑走みたいな笑。それか大好きな『ダイ・アナザー・デイ』みたいに振り切るとかね。まずは映画ファンなら観ないという選択肢はあり得ない作品ですよね。そしてダニエル・クレイグさん!ボンド役おつかれさま&ありがとうございました!