大味なストーリーの中でソン・ガンホが孤軍奮闘した映画
良かったとこ ソン・ガンホの特に前半
改心するまでの男やもめでガサツでいいかげんなところは良かった。ソン・ガンホならこれぐらいの演技はお手の物。
ダメだったとこ1 ドイツ人記者の描きこみ不足
もう一人の主役のはずのドイツ人記者ピーターが、全く役柄を描けてない。何かにつけて報道で世界を救うような上滑りのセリフを言うだけで、何故そこまで危険を冒すのかもまったく分からない。英語と韓国語のギャップのせいもあって、運転手との関わり方もありきたり。
ダメだったとこ2 幻影かと見まごう少年ジャンプ的展開
クライマックスで突然始まる、往年の少年ジャンプ的な「ここは俺に任せてお前は先に行け」展開は吹き出した。むしろ、ここは逃げるタクシー運転手が見た幻影とでも考えた方がいいほどの茶番劇。
ダメだったとこ3 光州事件そのものの描き方
敵側には、ターミネーターばりにしつこく追いかけてくるリーダーもいれば、見逃してやろうとする良い人もいたり、いわゆる悪の集団としてはこの手の映画に必要なカードは揃ってるけど、何故戒厳令でここまで弾圧していたのかが、町にたどり着いても全く分からない。
