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バッド・ジーニアス 危険な天才たちのさんぴんのレビュー・感想・評価

4.0
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#映画備忘録 #20200504
#バッドジーニアス危険な天才たち
監督脚本/ナタウット・プーンピリヤ
脚本/タニーダ・ハンタウィーワッタナー
脚本/ワスドーン・ピヤロンナ
#BadGenius
#ChalardGamesGoeng
2017/タイ/130分
#Amazonレンタル
#映画部 #映画好きな人と繋がりたい
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タイ発カンニングが題材の青春群像劇。
2人の天才高校生が、アメリカ受験を
かけた試験でのカンニングに挑む。
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いやー。舐めてました。
タイの高校生がなんかカンニングする
映画なんでしょ?とやや馬鹿にしてたけど
鑑賞後はもう拍手ですよ。
高校生の青春群像劇というか、これは
もうハッキリとしたサスペンス映画。
それもチームで挑むという面では
はっきりとしたケイパーもの映画。
ハラハラドキドキがすごい。
このハラハラドキドキってのも
おふざけじゃなくて、大真面目に
ハラハラドキドキするから驚き。
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まず映画ど頭のシーン。
どうもカンニングがバレて、大人に
尋問されているらしい所から始まる。
まずここでの合わせ鏡の演出が
すごくいいよね!早速不穏!笑
この場面もミスリードになっていて
後半で答え合わせがやってくる。
ちなみに、合わせ鏡に主人公が映るのは
この後にも2回ほど出てくるけど、
それは主人公がすごく揺らいでる時。
この辺の演出もスマートだなーって感動。
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そして肝心要のカンニングシーン。
本作でのカンニングは合計3回。
初めてのカンニングシーンも、
やってることは大したことない。
中学生が1番最初に思いつきそうな
カンニング方法なんだけど、それですら
場面の切り替えなんかを効果的に
使って緊張溢れるようになってる。
消しゴム渡すだけなのに、異常な
までの緊張感。笑
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そして2回目のカンニングへ。
この辺りまでに、主要キャラの
背景ってのもすごく手際よく見せる。
個人的にはクリーニング屋の息子
バンク君がすごい好きなキャラ。
最初は生真面目なキャラなのに。。
っていう、ダークナイトのデントを
彷彿とさせるキャラクター。
彼の堕ちっぷりは素晴らしかった笑
カンニングの手段も、すごく綺麗。
そしてこの2回目のカンニング方法が
ラストのカンニングシーンでも活きる。
主人公の心理描写とも相まってもう
完璧なんじゃないかと思うほど。
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そしてラストの大舞台。
主人公のカンニング、というか
答案を他人に教える行為と同時に
バンク君の土壇場での駆け引きや
お父さんにバレる!?バレない!?の
ハラハラドキドキ、材料が無くなる!?
無くならない!?の緊張感。
とにかくカンニングなんてのは
副題で、ちゃんとサスペンスじゃん!
画面もオーシャンズばりにオシャレだし。
ここで終わらないのも本作のいい所。
まさかの逃走劇に発展するとは笑
また追っかけてくる試験官が怖い!
派手なアクションシーンではなく
静かに緊張感を高めるところは
井筒監督の同じくケイパーもので
黄金を抱いて翔べなんか連想した。
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主人公の揺れ動く様子、取り巻きの
後先考えて無さすぎ感とかも
大人がやってればおいおいちゃんと
考えろよって思うけど高校生だし
その辺の説得力もきちんとある。
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ほんと何気なく見たけど傑作でした。
クライムサスペンス好きな人にも
ちゃんとオススメできる映画です!
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