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ラ(ブ)のRのレビュー・感想・評価

ラ(ブ)(2015年製作の映画)
3.0
2015年のインドでゲイを主人公にした映画。おそらく当時のインドはいまほど同性愛にオープンになってなかったのかな? 実際どうだったかご存知の方おられたら教えてください。同性愛に対して比較的保守的なイメージのあるインドで展開するゲイストーリーと知って、興味わいて見てみました。でもそんなにタブー感は出て来なかったな。中盤に少しだけあったくらい。これねー、出てくる登場人物の関係性がなかなか見えてこないんすよー、それが一番残念。これからこの映画を見る人はあらすじ先に読んでからにしたほうがいいと思う! ほんまにわからへん笑 まず、冒頭、主人公のサヒルは、電気代滞納とガスつけっぱなしだったことで、ルームメイトのアレックスを責め立てている。かなり遠回しに、ふたりが恋人同士であることが描かれるんやけど、この時点ではかなりわかりにくい。中盤以降でやっと完全に明白になる。彼らが恋人たちというのは分かってた方が、その後のストーリーが追いやすい。で、アメリカの大企業に勤めるジェイという友人が一時帰国するので、サヒルは旅行の計画をすでに立てており、ジェイとふたりでデート旅行に出かける。けど、ジェイには実は家族がいて、家族からの連絡とか仕事の連絡とかが絶え間なく入ってきて、多忙極まりない。それに呆れるサヒルやけど、でも、だーんだんと見えてくるのは、ジェイはめちゃめちゃサヒルのことが好きな一方、サヒルはジェイのこと友だちか、友だちちょい上くらいにしか思ってない。恋愛感情ではぜんぜんないんだな。それがジェイには悲しくて……その気持ちが高じすぎたときに、とんでもないことをしでかしてしまう、というお話。このふたりの、ってか特にサヒルの、白黒つけられない感情のゆらぎが本作のおもしろい点なんやろなと思うんだけど、なんせそれが分かりにくい。なんでこんなに分かりにくくしてしまったのか。それのせいで俳優ふたりの良さが殺されてしまってる。ふたりとも演技すごくいいのに。サヒルは痩せ型で、顔のパーツがでっかく、感情がはっきりと顔に出るのに対し、ジェイは体がでっかく、感情があまり顔に出ない。個人的にはジェイの方がイイなと思った。めちゃめちゃイケメンですやん。日本では信じられないくらいちっちゃいサイズのシングルベッドで、ジェイがサヒルにスプーンしてるシーンがあるんやけど、腕の太さが豪快! このシーンの呼吸音がとてもよかった。あー苦しい苦しい😖 イケメンやしええ奴やから付き合ったったらええのに、と思ってたら……それは絶対やったらあかん!ってことをやってしまう。うわーーーーーーーーー!!! それまでの映画のテンションからしたら大幅に意表をつかれる行動……見る人によっては膨大なショックを受けると思うので要注意。女性の方は特に! ここからあとのシーンが、ボク的には特によくわからなかった。インド的感覚なのか何なのか。ひょっとしてポリアモリー的テーマも含みたかったのかな。けど、そうするには描写が微妙すぎるしなーーー。んーーーて感じでした。ほんで最後に、ラストショットで、えっ、そんなシーンあったっけ?てなった。絶景が美しい岩山のシーンやったから、風景に目がとられてたのかな?と思って、リワインドして見てみたら、なるほど、種明かしなわけか。けど、見ようによっては、ジェイに気をもたせてしまったサヒルにも非がないわけではないな、と。そんなことしたらあかんて……こういうとこだけはほんまにハッキリしとかんとあとで痛い目みる。どっちの立場であっても。気をもたせられる方からしたらめちゃめちゃキツいし、もたせた方も後悔するような状況になりやすい。って書いていくと、全体的にはストーリーを楽しめたってことなのかな?と感じなくもないけど、これが見てる間はめちゃめちゃ伝わりにくい。見終わったあとで、うーん、と頭を傾けて、ようやく全体像が見えてくる。よくよく考えると、カップルになり損ねたふたりの、共感しづらすぎるデートの旅を、延々と見せられた、そんな感じの映画でした。いいシーンもあったけどなー。ギターを弾きながらサヒルが歌を歌ってるシーンは、ええ声やし、歌うまいし、ジェイの愛の視線があったかいし、すごく印象に残った。けどずっと述べてきたように、ホンマに内容がわかりにくい。大いなるマイナス。で、本編が終わってすぐに出てくる字幕に、まさかの事実が!!! うわーーーーそんなん見た直後に知らされたらショックやわーーーー😭 ただ、やっぱなんだかんだで、僕は本作をだれにも熱心には勧めないし、もう一度見ることもないでしょう。そして、最後に、このタイトルの意味はなに? Loevはまだ分からなくもないけど、ラ(ブ)とはいったい……
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