成川ジロー

潜入捜査/ミッション:アンダーカバーの成川ジローのレビュー・感想・評価

4.2
中国映画週間でTOHOシャンテにて。

前情報全然入れて無くて、アラン・マックだし、タイトルだけで今回の中国映画週間の地味で渋いノワール担当かなって思ってたんだけど、見てみたら全然地味じゃない。むしろド派手なアクションの連続!確かに潜入捜査モノではあったんだけど潜入捜査官の苦悩みたいのはほとんどなく、話が進むに連れてどんどんスケールが大きくなって『オペレーション・メコン』レベルの国を超えた話になって、主人公ではなく上司の因縁の話になって、作戦とかあんまなく主人公たちが超人的な活躍をして麻薬組織を壊滅させる大掛かりなタクティカルアクション大作でした。話の先が全然読めなくて滅茶苦茶楽しめました。
主人公がほとんど不屈の完璧超人軍人なのがちょっと難点で、一応過去に母親が麻薬で~的な描写はあるものの掘り下げは浅くて、なんか理想の軍人像みたいな感じで、実際ノワール映画でも無くプロバガンダ映画っぽく感じる。まさに中国版『ネイビー・シールズ』(2012)。中国がCallOfDutyMWを作ったらこういう感じになるんじゃないかとも思った。
アクションは本当に質が高くて、主人公の銃捌きは見事だし、クライマックスの上司との背中合わせのツーマンセルは格好良い!(上司と戦友のタッグも凄い良かった。全然廃人になってなかったけど笑)そして特にカーアクションとバイクアクションが半端ない!どこまでもバイクで突っ込んでいくし、車はドッカンバッカンぶつかり合う。見ていて爽快。
個人的にはもっとノワールっぽいのが好みではあるんだけど、こういう潜入捜査モノもありですね。良作!
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