むぎちゃ

カメラを止めるな!のむぎちゃのネタバレレビュー・内容・結末

カメラを止めるな!(2017年製作の映画)
4.8

このレビューはネタバレを含みます

映画を愛する全ての人たちへ。
とにかくとにかく『映画愛』に、『作品作り愛』に溢れてた。
大小関わらず作品作りに携わって来た人なら絶対響く。
大まかなくくりとしては三谷幸喜に代表されるような、『普段当たり前のように提供されてる作品の裏にはドラマが溢れてる』的な。しかしその構図はとても刺激的で魅了された。
序盤の微妙に出来の悪い、随所にモヤモヤが残るゾンビ映画、その中に張り巡らされた伏線を笑いを織り込んで見事に回収していく。
上手いのは『明らかに何かあると臭わせる』シーンや『それとわからず何となくモヤモヤする』シーン等、回収時の笑撃の緩急。
後半の『序盤の裏側』という短時間で同じことの繰り返しになってしまう(下手したら飽きてしまう)危険性を孕んでるシーンも、これが観客の観る温度が180度変わってることで、そして作品作りに携わり思い悩む監督主人公のドラマを通して、全く新鮮に捉えることが出来た。
サイン会(観た上映回では本来予定になかったのに!!)の際、「エンドロールのメイキングで涙が出た」と役者さんが仰っていた。作品にも、作品の裏側を描いた作品にも、そしてリアルにも、様々なドラマが溢れ、その分様々な愛が溢れてるのだね。
むぎちゃ

むぎちゃ