なぜに壮麗なオートクチュールの世界を舞台にこんな愛憎劇を描くの？！
それはポール・トーマス・アンダーソンだから。。。
画面に広がる美しさと、男と女の内面を見せつける醜さがどんどん解離して、観賞後どっと疲れました。
男性の内面に潜む、女性に美しく清楚に居て欲しいという表の欲望と、どんな事でも赦す包容力と母性愛で包んで欲しいという裏の欲望が丹念に描き出され。
女性が男性に求める承認欲求と独占欲もまた丁寧に描き出され。
お互いに等価交換というかたちで愛を確かめ合う…という。。
後味の悪さではほかに引けをとらない、すごい映画でした。
本作を引退作品に選んだダニエル・デイ・ルイスと監督の信頼関係には並々ならぬものを感じます…
