ゴトウ

モダンライフ・イズ・ラビッシュ ~ロンドンの泣き虫ギタリスト~のゴトウのレビュー・感想・評価

1.5
こんだけ音楽がいいのに全然好きじゃない映画だった。ロマンを追いかける男と現実を見ている女のすれ違いとか、レコード店で出会う二人とか、「はいはい、何回も観てるけど結局感動しちゃうやつね」っていう期待が悪い方で裏切られた。
ロマンと現実にフィジカルとダウンロード(サブスク?)を重ねるのも安いし、「iPhoneやitunesは人の個性を均一化して魂を吸い取る」みたいな男の主張も薄すぎて全く感情移入できない。それ以外にも男の頭が足りないようにしか見えないからイライラする。過去と現在を行ったり来たりする展開も冗長だし、どれくらい昔の話なのかもよくわからないままグダグダどっちの味方もしたくないようなケンカを見せられて、挙句に結末はそれかい。頭足らないやつと頭足らないやつの話なんだったら言っといてよ!途中まで真面目に観てたけど、「バズる」くだりからだんだんギャグなのかなと気づき始めて騙された気分だった。ヴァクシーンズからAppleまで全てにごめんなさい案件だよこれ。あとベッドシーン(というか床シーン?)あんなに長くいる?!
自分の好きな角度とは違う角度でロックンロールが好きな人たちが作った映画だと感じました。偏見だけど、こういうのにマジで感動してる人はおじさんになった時に吸っちゃいけないとこでタバコ吸ったり、静かにしないといけないとこで大きい声でしゃべるよ。「生き方がロック」とかそういうのもういいです。
デイブグロールのくだりとか、ヘッドホンつけて各々好きな曲で踊ってるクラブ(あれマジであるの?)とか、ラジカセ型のプレイヤーにiPhone突っ込んで音楽かけるとことか細かいところは面白かったけど、本当に見どころ(聞きどころ?)は音楽だけの映画なので、サウンドトラックだけ聞いて「ボヘミアンラプソディ」観に行くべきです。副題の「ロンドンの泣き虫ギタリスト」のほうがピッタリ。このダサいのが邦題になってたら最初から観なくて済んだのに。
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