オリジナルである「50回目のファースト・キス」でアダム・サンドラーとドリュー・バリモアが作り出した空気感は舌触りの良い綿菓子のようだった。「そんなバカな…」を丸くふわりと包んでしまう甘さ。ロマンスとおセンチとドタバタがやさしく調和しハワイのロケーションに溶けていた。ファンタジーだと解っていてもつい信じてみたくなる、男の根気と女の本能。つくづくチャーミングなラブストーリーだなあと思う。というわけで、日本リメイク版を見ている間中、本家が恋しくて恋しくてたまらなかった。何故わたしは今オリジナルを観ていないんだろう…と、身も蓋ないことを考えてしまうほどだった。ここまで忠実に作られているということは越えるつもりなど毛頭ないだろうし、監督自身がオリジナルのファンなのであろうことも伝わる。伝わるけれども…、圧倒的に笑いのテイストが口に合わなかった…。コメディで笑えないのはしんどい。こればっかりはどうしようもない。まさみは通常よりも２キロ増しくらいの肉付き。ハワイの飯をしっかり食っているような健康美脚に惚れ惚れしました。
