Growltiger

ある少年の告白のGrowltigerのレビュー・感想・評価

ある少年の告白(2018年製作の映画)
3.8
ゲイの青年が同性愛者の矯正治療プログラムへの参加を余儀なくされ、そこの実態が明かされる。
原作の著者ガラルド・コンリーが19歳の時に体験した実話に基づく物語。


著者の2004年の体験談というからそう遠い昔の話ではなく、更に今現在でもその“治療”を行う施設は複数あるそうだ(どこも医療機関ではなく、宗教関連施設)。

同性愛に関する意見は様々だけど、そのように生まれた人達がいて、その人らが法のもと、お互いの合意で愛し合う事に口出しする権利は誰にも無いと思うんだがなぁ。

反対する人達の中では「同性愛は間違った事で治すべき事」という価値観なんだよね。
“間違いを正す”事に人は抵抗を感じないし正義感のようなものを抱く。
だから中々分かり合えない。
でもその価値観はどこから生まれたのだろう。
特に宗教的理由だと理屈では無いから難しい。

映画自体は実話ベースのため結構淡々とした作りだけど、変にドラマチックにしてなくてリアリティーがあった。
あとニコール・キッドマン演じる母親の葛藤も良かった。