いの

おばあちゃん女の子のいののレビュー・感想・評価

おばあちゃん女の子(2010年製作の映画)
4.1
横浜聡子の怪作


くっそきたねぇ女性。妊婦はシームレスにおばあちゃんになる。自他ともに認めるおばあちゃんに。そこには一点の迷いもない。


ただの汚ったねぇ女は、なんも考えてないただのおバカな女に見えるのだけれど、ゾッと心を凍らせるような瞬間があり、心が震えるほどの淋しさをみせる瞬間があり、何もかもお見通しの女にもみえる瞬間がある。狂女にもみえるし、呆けた婆さんにもみえる。四つ足でも歩く。腐る果物。不味そうな食べ物。トイレ。観てるこっちはいったい何をみせられているのかわからない。観る者の混乱を、演じる側が全く気にしていないという突き放し方に、結局のところ惹かれてしまう。なにがなんだかわかんないまま、この映画が参考にしたという本(漫画)を買ってしまった。頭頂部は寂しいと言わざるを得ないが髪の毛があり今よりふっくらしている宇野祥平をみることもできる。




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*ウルトラミラクルラブストーリーは大好き、ジャーマン+雨は観たことがない。観てみようと思う。
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