サラリーマン岡崎

15時17分、パリ行きのサラリーマン岡崎のレビュー・感想・評価

15時17分、パリ行き(2018年製作の映画)
4.5
23時47分、長津田行き。
日本橋で映画を観終わって、帰路に着く僕はFilmarksでレビューを書いてる。

そんなSNSとかで投稿したり、
クラブに行ったり、旅行をしたり、
そんな普通な毎日を送る僕たちに向けたメッセージ映画だった。

映画は淡々と主人公たちの日常を描く。
特にドラマチックな展開は終盤以外はない。
問題児だった主人公たちがサバゲーを行い、
校長室で何度も怒られ、
やがて離れ離れになる。
その中の2人は軍人を目指すが、
ひとりは希望の軍に行けず、
ひとりは戦地に行くも暇を持て余す。
そして、スカイプを通して、ヨーロッパ旅行を計画する。
なんとも日常的な生活を描く。

イーストウッドにしては見せ場が少なく、
「どうした?」と思うが、これの答えは
日本版のポスターの中にあった。

「これは、誰の日常にも起きる現実。」

ポスターの下部にこのコピーがある。
彼等は僕等だ。
同じように人生に行き詰まりながらも、
仲間たちとは楽しく遊び、
だけどそんな日々に少し焦りも感じている。

そんな僕等がヒーローになるための教訓をラストに伝えられる。
そのことを「知ってほしい」と彼等は語るからこそ、映画になったんだな。

別にテロに立ち向かえって言ってるんじゃない。
自分が人生で達成したいことをあるとき思い切って行動しろよって伝えてる。
心響きます、イーストウッド先生…。

いつか、その真っ直ぐさが、運命を変えるかもしれない。
本人たちが出演することでよりその説得感が増す。