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ボーダーライン:ソルジャーズ・デイのshxtpieのレビュー・感想・評価

2.0
そもそも “Sicario” を「ボーダーライン」とするのもあれだけれど、 “Day of the Soldado” を「ソルジャーズ・デイ」とはこれいかに。んなあほな!? という、ベニチオ・デル・トロのしぶとさ、生命力の強さ。引き続きテイラー・シェリダンが脚本を書いているとはいえ、ドライさが減退して、なんだか情に流されているようなプロット。でもCIAって、あそこまでやばいことするの? と疑いながらも、アメリカのクソっぷりがよくわかる物語でもある。とともに、プロパガンダだという批判もあるようだ。あと、イザベラ・モナーはけっきょくどうなるのか。亡きヨハン・ヨハンソンの遺志を継いだ Hildur Guðnadóttir のスコアは、ちょっとヨハンソンのあの感じ、そのまんますぎるのでは。メキシコからの移民がテーマで(ラテントラップがやたらと使われている)、けれどもそこを深く掘り下げることはせず、ステレオタイプな移民嫌悪のきらいも(それは前作もそう)。さらに続編も制作されているというけれど、前作の見事さをたしかめるためだけの蛇足だと感じた。そもそも、前作はエミリー・ブラントに支えられていたのだなって。
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