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葡萄畑に帰ろうのHKのレビュー・感想・評価

葡萄畑に帰ろう(2017年製作の映画)
2.5
エルダル・シェンゲラヤ監督によるジョージア発のコメディー映画。

移民追い出し大臣の男ギオルギ。彼は大臣時代に特注した高性能のムーバブルチェアーがお気に入り。家族構成は息子の二カと移民追い出し大臣の父に不満を抱く娘、アナ。切れやすいヒステリックな義理の姉マグダである。ある日、移民が集まる地区に出向くことを首相から命令され渋々行くことになるが、そこで義足の女移民のドナラを助け一目惚れ、彼女を息子二カの英語の家庭教師として招き入れる。

彼女との関係も上手く行き結婚まで行くなど幸せの絶頂を迎えるが、そこに来ての政権交代。大臣をくびになり、おまけに家を退去しろと命じられる。信頼している大臣に交渉してなんとか難を逃れようとするがその大臣からも裏切られ、あれよあれよの大惨事。しまいにゃヒス気味の義姉さんがとんでもないことを…

家が大爆発だー!しまいにゃ椅子も大爆発だー!そして椅子は死んじまったら~。天まで上る椅子は何処え~

…初めての岩波ホールでの映画であったが、個人的にはそこまでの名作と言われるほどの奥深さもなく、映像表現などもジョージアだから致し方ないかもしれないがCGがチープなこと。10年位前のコメディー映画のように思えました。

そこまで後味悪くないですよ。世の中、いつまでも世間の荒波で不条理の待遇を受けるより、全てを諦めて実家に帰って静養していた方が意外と幸せな生活を過ごせるということです。

アーリーリタイアこそ至高です。そんな内容であったと思います。

ただ、コメディー映画でありながら、お笑い描写は国が違うとはいえ、クスリとも笑えませんでしたね。これだけ点数が低いのもそれが原因です。

隠れた名作だと思い、ハードルを高くしたら見事に下をくぐった作品だと思います。岩波映画だと期待して見たのですが残念です。

それでも初めての岩波映画を体感できて良かったと思います。機会があったらまた行きたいです。
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