わじ

ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッドのわじのネタバレレビュー・内容・結末

4.1

このレビューはネタバレを含みます

タランティーノによる
ディカプリオ×ブラピ×マーゴットロビーの夢の共演
実際に起こった事件をベースに語られる壮大なおとぎ話

この夏一番楽しみにしていた映画!
ずばり好みは分かれるけど、
タランティーノ節満載って感じですごく楽しめた!前情報0で見に行ったことが悔やまれる…
「シャロン・テート殺人事件」と
「マンソンファミリー」のことを知っていれば
また違った見方ができたに違いない

レオ×ブラピの初共演が最高のバディムービー
キャリアはあるのに落ち目の俳優を涙交じりに熱演するレオと
華々しいキャリアはないけど、自由で男らしく(素晴らしい肉体!)悩めるレオを支えるブラピ
そして新進気鋭の女優として活躍しているマーゴットロビー
この3人のストーリーが交差しながら対比的に描かれていく
涙を流すレオにさっとサングラスをかけてあげるシーンや「本当にいい友達だ」「そうなるように努力している」といった何気ない会話の中に二人だけの特別な関係性が表れていてよかった

物語としては大きな起伏はなく、
3人の日常を交えながら事件の日を迎える
そして、結末は現実とは異なるけど、
だからこそ現実では描けなかった(知られなかった)シャロンのありふれた日常の尊さが
この映画を通してヒシヒシと伝わってきた

ラストのタイトルを出すタイミング
「昔々、ハリウッドで…」
実際に起こった悲惨な事件も、実はこんなおとぎ話であってほしいという願いと
事件を風化させないという強い思いと、
若くして命を落とした才能ある役者への祈りのような映画製作者の矜持が伝わってきて
じわーっと「あぁ、いい映画だったなあ」と思えた159分間でした


実際に体験したことはないけど
映画全体を通して「懐かしい!」と思えるところに
タランティーノのすごさが光る
もちろん「そこまでやる??」ってくらいの暴力性や、こだわり(フェチ)満載のカメラアングルはあるものの当時の街並みや劇中で使われる音楽、たくさんの映画へのオマージュなど知っていれば、知っているほどに面白い作品でタランティーノのこだわり(愛)満載の作品に仕上がってました
わじ

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