小松屋たから

生きてるだけで、愛。の小松屋たからのレビュー・感想・評価

生きてるだけで、愛。(2018年製作の映画)
4.5
主人公が鬱陶しくてたまらない。

おそらく原作から溢れているのであろう「私を見て!」という圧力がとにかく凄くて、観終わった直後はかなりしんどかった。

でも、後日、ふとした拍子に思い出していることがあって、だから、きっと自分にとってはいい映画だったんだと思った。

起きられない女性にとって朝の光は恐怖に違いない。
朝の主役はブサイク(失礼)、夜はとても綺麗。
その演出、ライティングの巧みさが強く心に残る。

社会全体ではなく、自分の半径数メートルの世界を描くときにこそ邦画の強みが現れるのかな、と思った。

趣里さんの演技の素晴らしさは多くの方々が書かれている通り。女優として生きていく覚悟が美しい。