小松屋たからさんの映画レビュー・感想・評価

小松屋たから

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映画(192)
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AI崩壊(2020年製作の映画)

3.6

大規模公開のエンタメ系実写邦画で、コミックや小説原作、実話ベースではなく監督自身の手によるオリジナルストーリーという作品は結構少ないので、まずは、制作、公開関係者の勇気を称えるべきだろう。結果、興収が>>続きを読む

9人の翻訳家 囚われたベストセラー(2019年製作の映画)

4.0

「ダ・ヴィンチ・コード」4作目の出版の際に一カ所に翻訳者たちを隔離したことが元ネタとか。確かに大作映画本編が劇場公開より先に流出して脅迫騒ぎになったり、iPhoneの新モデルのデザインが暴露サイトに漏>>続きを読む

ナイブズ・アウト/名探偵と刃の館の秘密(2019年製作の映画)

3.6

お屋敷、遺産相続、癖のある家族たち。まさに、クリスティ風のミステリー。

監督のオリジナル作品ということもあるからか、特にダニエル・クレイグ演じる探偵・ブランのキャラクターがまだまだ、発展途上、という
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サヨナラまでの30分(2020年製作の映画)

3.5

若者たちのバンドもの、メジャーデビュー一歩手前での内輪もめと仲間の喪失、一人ヒロイン、死者からの励まし、見守る懐深い大人、解散からの再起…この系統の映画は本当に多くて、音楽タイアップというビジネス展開>>続きを読む

ナイト・オブ・シャドー 魔法拳(2019年製作の映画)

2.8

「〇〇拳」と邦題をつけた配給会社の苦労がしのばれる…

「聊斎志異」の原作者が実は妖怪ハンターで、跋扈する魑魅魍魎を封じていく、というスペクタクル作品。CGやVFXのクオリティの低さや西遊記を思わせる
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テリー・ギリアムのドン・キホーテ(2018年製作の映画)

3.9

雨で一日で変わってしまった地形、馬に乗れない役者、流されていく機材、中々現れないスター、スポンサーの接待に追われる日々… 映画作りの大変さ、切なさ、情けなさを曝け出して、でも、その「未完成」をネタにし>>続きを読む

キャッツ(2019年製作の映画)

3.6

傑作か、怪作か。「ライオンキング」実写版では、動物たちが人間の言葉で会話することに段々と慣れていったけれど、この作品では「猫人間」(いや「人間猫」?)」に対する違和感は最後まで拭えないままだった。>>続きを読む

リチャード・ジュエル(2019年製作の映画)

3.9

観終わってから初めて尺を確認したら、131分。
ところどころ、もっと詳しく知りたい人物背景や事件の詳細があって、「あれ、そこでもう次の展開?」「え、この人、ここで終了?」みたいな、何か、掘り下げ方を物
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ジョジョ・ラビット(2019年製作の映画)

4.0

死後何十年経ってもこうやって色々な映画のネタにされ続けるヒトラー。

その存在感や、罪深さはあまりにも大きいということだろう。「誰の心の中にもヒトラーらしき存在はいて、それが支えともなり、悪意の引き金
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ラストレター(2020年製作の映画)

4.2

結構、泣かされた…
紡ぎ出される一つ一つの言葉が美しい。出演するすべてのキャラクターが、不器用ながら、与えられた場所で懸命に生きていることが伝わってくるので、一見悪役の豊川悦司の言葉でも素直に頷けた。
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ロング・ショット 僕と彼女のありえない恋(2019年製作の映画)

3.5

この二人の共演の「ラブコメ」ということで、下ネタの強度やリアリティの無さは全然気にならなかったが、世評の髙さほど笑ったり、感動したり、という気持ちにはならなかったです。。

理由としては、シャーリーズ
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パラサイト 半地下の家族(2019年製作の映画)

4.3

計算しつくされた精緻で美しい構図。「半地下」と「高台」の比較だけでは終わらない重層的な作品構造。ジャンル分けは考えていないという気構え。だから観ていない人にどのように勧めたら良いのかどうか全然わからな>>続きを読む

フォードvsフェラーリ(2019年製作の映画)

4.2

フォードVSフェラーリというよりは、ビジネス対人間性(よく見ると原題はVSじゃなくてVなんですね)。そもそもフォードは巨大資本の大企業であることに対し、フェラーリはレーシングカーに特化した中小企業だし>>続きを読む

カツベン!(2019年製作の映画)

3.6

適当につぎはぎした映像に好き勝手に「説明」をつけただけでも観客は盛り上がることができる。映画って、そもそも「見世物」「余興」なんだ、だからあんまりかっこつけないで自由に観ようよ、楽しもうよ、という、映>>続きを読む

燃えよスーリヤ!!(2018年製作の映画)

3.0

だからこそなんでもありのインド映画、と言われそうだけれど、まずは、途中の「妄想」の繰り返しをやめたら、もっと面白く観られたんじゃないだろうか。「妄想シーン」があって、直後に「いや実はこうだった」という>>続きを読む

ラスト・クリスマス(2019年製作の映画)

3.7

クリスマスの恋人向け映画で、自分が観る作品ではないだろうな、と思いつつも、劇場へ行ったのは、TOHOシネマズの「年末調整」(?)のため。

ここしばらく、シネマイレージの累積ポイントがもう少しで最後の
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スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け(2019年製作の映画)

4.0

やっぱり感傷的になりますね…

40数年間、これほど、感嘆、絶賛、憧れ、期待、待ち遠しさ、そして、苛立ち、疑問、不満…様々な感情を自分の中で湧き起こさせてくれたシリーズは他には無い。

子供の頃、何か
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テッド・バンディ(2019年製作の映画)

3.8

有名アイドルグループや、歌劇のトップスターは、ライブのステージ上や通路から、すべての観客が自分と目が合ったかのように思わせることに長けている、という話を聞いたことがあるが、テッド・バンティも、法廷だけ>>続きを読む

屍人荘の殺人(2019年製作の映画)

3.1

連続ドラマの完結編を映画で、というケースはよくあるが、本作は「連続ドラマ」部分がなく、いきなり現れた知らない人たちの過去や背景をざっくりと説明されただけで彼らに想いを寄せろ、と言われる感じなので、この>>続きを読む

決算!忠臣蔵(2019年製作の映画)

3.5

最近、視点を変えた時代劇映画が盛んで、食傷気味なところはあるが、でも、次の世代へこのジャンルを受け継いでいくには必要なことなのだろうと思う。

忠臣蔵にいくらお金がかかるか、という発想は面白く、確かに
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ルパン三世 THE FIRST(2019年製作の映画)

3.3

やっぱり、あのテーマ曲が流れると気分があがるし、なんでも許せる気持ちになってしまう。何年か前の実写版が物足りなかったのは、内容もさることながら、音楽が異なったことも大きいのだと改めて思わされた。

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羊とオオカミの恋と殺人(2019年製作の映画)

3.2

ものすごく古くは「屋根裏の散歩者」とか、近過去では「真木栗ノ穴」、最近では「アンダー・ユア・ベッド」とか、「覗きモノ」って、基本はもちろんほぼ犯罪行為ベースなのに、なぜか、耽美かつ文学的な趣きが宿る。>>続きを読む

THE INFORMER/三秒間の死角(2019年製作の映画)

3.5

予告編で、潜入、FBI、NY市警、麻薬組織、という既視感溢れるワードが並んでいると、その時点で、内容は大体予想がつくのだけれど、つい観に行ってしまう。で、実際にそこそこ楽しめてしまう。

本作は原作が
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ライフ・イットセルフ 未来に続く物語(2018年製作の映画)

4.0

ほとんど事前情報が無いまま、たまたま空いた時間に映画館に行って観てみたら、公開規模に比して、結構、壮大なストーリーで驚いた。

二つの大陸にまたがる数十年にわたる人間の愛と生の連鎖を描いた優しい叙事詩
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影踏み(2019年製作の映画)

3.2

掴みどころのない不思議な映画だった。サスペンス、ミステリー、ノワール、ハードボイルド、ファンタジー、一人の男が人生を取り戻すヒューマンストーリーとあらゆる顔を持つ。ただ、これは、裏を返せば映画の方向性>>続きを読む

アナと雪の女王2(2019年製作の映画)

3.9

知り合いの女性で「アナと雪の女王」(1)が嫌、と(もちろん冗談半分で)言っていた人がいて、それはなぜかというと、その人は二人姉妹の妹なのだが、「姉はしっかり者でいつも家族のために我慢している。妹は好き>>続きを読む

ファイティング・ファミリー(2019年製作の映画)

3.5

正直、プロレスの試合は生でもテレビでもあまり観たことは無いのだけれど、プロレス関連の本は面白い。

最近は、昭和プロレスの懐古、告白本がたくさん出版されていて、特にファンでも無く、詳しくもないのに、結
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EXIT(2019年製作の映画)

3.9

パニック映画というよりは、アイドル映画のようにも感じたが、観客を最後まで飽きさせない工夫が凝らされた秀作。

有毒ガスの在り方がかなりご都合主義的なのと、ビルの高さがあまり描かれないので壁を登るときの
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トニー滝谷(2004年製作の映画)

4.0

毎年恒例の目黒シネマの市川準監督作品特集。

いつも好きな映画は?と聞かれるとなぜか真っ先に頭に浮かぶ作品のうちの一本がこの「トニー滝谷」なのだが、実際には何年も観ていない。

何か、とにかくいい空気
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テルアビブ・オン・ファイア(2018年製作の映画)

4.1

平和や友好への祈りを込めた映画はたくさんあるが、もちろん、ひとつの作品の影響で何かが劇的に変わる可能性などほとんどないだろう。でも、世界で最も深刻な対立の一つとも言えるパレスチナ問題を、このようにフッ>>続きを読む

ターミネーター ニュー・フェイト(2019年製作の映画)

3.7

シリーズ1,2の発想は本当に偉大だったんだな、と改めて思った。未来から過去を変えようとしてきた「敵」と戦う、それが社会だけでなく、自分自身の運命を変えていくことに繋がる。しかし、勝利したがゆえに、逆に>>続きを読む

ラフィキ:ふたりの夢(2018年製作の映画)

3.5

初めて観たケニアの映画。カンヌに出品されながら、国内では上映禁止だそうだ。なぜなら、テーマである同性愛がケニアでは違法だから…

正直、純粋に映画としてだけみれば、世界が注目!と謳われているほどの脚本
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永遠の門 ゴッホの見た未来(2018年製作の映画)

3.6

ゴッホの心象風景を、あくまで現代の作り手の想像で描いた実験的要素の強い作品。手持ち中心のカメラワークが独特。観念的な映像は美しく、世評通り演技も素晴らしい。天才か狂人か、それを決めるのは周囲の人間の都>>続きを読む

グレタ GRETA(2018年製作の映画)

3.8

正直、観てる間は、結構、怖かった・・

もちろん、あとから振り返ると、「ああすればよかったのに」「こうやったら助かったじゃん」「いくらなんでもそんなことしたらバレるだろう」「あそこに記録が残ってるよ」
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アダムズ・アップル(2005年製作の映画)

3.8

この作品、何かの映画祭や特集上映ならともかく、よくぞ日本で通常の劇場公開が実現したな、と思った。神父を演じたマッツ・ミケルセンの人気ゆえなのかもしれないが、自分も含め平均的な日本人からすればまったく未>>続きを読む

マチネの終わりに(2019年製作の映画)

3.4

このレビューはネタバレを含みます

蒔野(福山雅治)、洋子(石田ゆり子)らキャラクターの年齢が劇中では明らかにされないし、フィクション前提で映画を観る身としてはもちろん忘れるべきところなのだけれど、でも日本人の一観客としては役者の実年齢>>続きを読む

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