40歳過ぎても女性に奥手な主人公岩男、母は岩男を溺愛しすぎてそこらの女性では満足できないことも原因か…
何を思ったか岩男はフィリピンでのお見合い旅行でアイリーンという女性と結婚して帰国。ちょうどその日は父の葬式の日だった。
アイリーンは家族を養うために岩男と結婚した。
いつもニコニコ無邪気なアイリーンだけど、体はなかなか許さない。
岩男も悶々としながらも少しずつアイリーンに対して愛情を感じ始めるけれど…
中盤以降の岩男のアイリーンに対する執拗なくらいな執着、でもそれに反して、以前好きだった愛子に対してももう滅茶苦茶。そして岩男の母も常軌を逸してる。そんな2人に挟まれたアイリーン。岩男を少しずつ愛し始めているのに、噛み合わない感じが切なくて、そして岩男の最期、自分に対する愛を感じるアイリーンが切ないし、寒いからと布団をもってかけてあげるって一見それよりもまず警察呼んだ方がいいんじゃないと思っちゃう自分( 一一)
母の方も狂ったかのようになってるし、死んでいる岩男を見てショックを受ける。母の人生も壮絶だっただろう。子宝に恵まれてもすぐ死んでしまったりで、その中で最後に生まれた岩男を必死で守り育てたんだろう、だからこそ、母として色んな思いもあったんだろうけど、それは果たして岩男にとってどうだったんだろう…
でも、だからこそアイリーンと出会いはどうであれ、愛することができたんだろうね。アイリーンも心を岩男さんにあげることができたかな。
しかし、新井先生のこの作品も「宮本から君へ」と同じくらい不器用な人間たちを描いてて、それを役者さんたちも食らいつくように演じられていました。