過度な期待はしていなかったけど、ここまで予定調和で、物語の全要素を台詞で説明してくるとは。。代わり映えのしない景色の中、補助輪付きの小さな自転車を2時間漕がされた気分。しかも横でずーっと誰かが北海道の良さや食材の薀蓄を語りながら伴走してくる。あぁもうくどい。自分の足で歩きたい。見たことない景色が見たい。頼むから言葉じゃなくて感じさせてくれよ。こっちの頭と心も使わせてくれよ。。ってなった。
北海道PRシリーズである事はわかっていたし、南の青い海より北の白い大地に断然憧れがあるので、前2作はお洒落スローライフファンタジーとして楽しめたけど、これはそこまで振り切れてもなく、農業のリアルと向き合う訳でもなく、自然の厳しさすら描かず、コメディとしても感涙ものとしても料理ものとしても全部中途半端。ファッション牧場やるなら潔くハリボテの夢を見せて欲しい。
洋ちゃんの熱演、小日向さんの味わい、本上まなみの素朴な美しさ、羊飼いの岡田将生、雑草を食べる眞島さん、いつまで可愛いんだ風吹ジュン、最近出過ぎじゃないのかマキタスポーツ。材料は悪くないのに味付けでみーーんな台無し。こんな押し付けがましい青空レストランに私は行きたくない。ただまんまとチーズが食べたくなって帰りに買った。なんか悔しいけどチーズは美味しい。チーズは裏切らない。
