真っ黒こげ太郎

サーホーの真っ黒こげ太郎のレビュー・感想・評価

サーホー(2019年製作の映画)
4.0
全人類初体験!!!予測不能の万歳世界(サーホーワールド)!!!

初体験すぎてお話を追うのがやっとです。w



インドの大都市を牛耳る犯罪組織。
その犯罪組織のリーダーであるロイが何者かに殺される!
幹部の一人であるデーヴラージが跡継ぎを名乗り出るが、ロイの息子ヴィシュワクも跡継ぎを狙っており、組織内は抗争が激化してゆく。

一方、警察はとある大規模盗難事件を追っていた。
凄腕捜査官のアショークは仲間たちと共に捜索を開始!
捜査の末、犯罪組織がロイの残した遺産を手に入れる為のカギである”ブラックボックス”を狙っていることが判明する。
警察とデーヴラージとヴィシュワク、そして突如現れた謎の大泥棒サーホーも現れ、ブラックボックスを巡る戦いは四つ巴の大乱戦に!!!



巨大都市を舞台に、謎のブラックボックスを巡る壮絶な攻防戦や犯罪組織の後継者争いを描いた、インド産の超ド級クライムアクション。

近所の映画館で上映されたが、丁度同時期にコロナウィルス騒動が起こり映画館は休業。正直鑑賞は半ば諦め気味だった…。
しかしコロナ騒動も落ち着くと共に映画館が再開。しかもまだ上映してるじゃないの!!!
こりゃ公開終了までに行くっきゃない!!!って事で、ウィルス対策を徹底して見に行ってきました。


今作は一言で言うとプラバースさん(主演の人ね、一応)のオレ様映画にして、何でもアリのお祭り映画!!
クライムサスペンスやスパイアクション的な駆け引きあり、「ワイルドスピード」シリーズや「トランスフォーマー」シリーズが如くド派手なカーアクションあり、「バーフバリ」シリーズを彷彿とさせる肉弾戦あり、更にはヒーロー映画的な異次元アクションあり、更にはインド映画お約束のダイナミックな歌や踊りにどんでん返しに復讐要素まで盛り込んで、プラバースさんのオレ様っプリで纏めて強引に料理!!!!

物凄い山盛りっぷり!!!尺も怒涛の3時間近く!!!wwwwwwww
山盛り映画の名手であるマイケル・ベイ監督も真っ青な盛り込みっぷり!!!!!!!!
(ただ、あっちに比べると鑑賞後の疲労はそこまで凄まじいワケではないです、個人的には。
まぁ今作でベイさん以上につかれる人もいるかもしれんし、これは個人的な体感です。w)

またかなりの長尺ながら、テンポよく運ぶどんでん返し要素を盛り込んだお話に加え、ド派手なアクションや豪華なダンスミュージカルも彫り込まれていて最後の最後まで飽きさせない。
アクションの見せ方もバリエーションに富んでおり、クライマックスのアクションの連続もしっかりしたドラマやどんでん返しと共に展開されるため、最後の最後まで楽しめました。


そんな感じで、ここまでなら文句なしの大傑作になりそうなんですが、今作にも結構大きな欠点があったりする。
それが、作中の出来事を全く説明してくれないから、お話を追うのが大変だという事!!!
今作ストーリーは割と複雑で、二転三転しまくり、主役の立ち位置が変更しまくり、複雑な名前の登場人物がかみ合いまくりで結構話を追うのに精一杯。
正直主人公とヒロインのラブラブダンスシーンが始まったときは「ようやっと考えを纏める&頭をクールダウン出来る…。」とさえ思いました。
(インド映画として”馴染みのある分かりやすい場面”なだけに。)

クライマックスではブラックボックスの取り合いの果てに、ラスボスとのバトル、そして主人公の真の正体が明かされる。
まぁ正直言っちゃうと、息子の正体とかは途中で何となく分かると思うし、主人公の行動原理もベタな”復讐”に落ち着くので、そこまでドッキリもせんかった…。
ちなみにここも説明ナシなので、見終わった後であらすじ調べてよーやく安心できました。w


というワケで、アクションは迫力満点ボリューム満点、展開もテンポが良くてエンタメ精神タップリと結構なものだったんですが、説明を減らして二転三転しまくるために、ストーリーに入り込むのが大変だったという、手強い映画でした。
(思えばマイケル・ベイさんの後期の作品でもお話はドシンプルで説明もそこそこにあったから分かりやすかったんだなぁ…。w)
予告編を見て「どんな話か分かんねぇ!!!」と思ってたけど、実際はしっかりと分かりやすくお話を描いてたんだね…。w

とはいえ、ド派手なアクションやノリノリの展開は楽しかったので、ド派手な娯楽大作が好きなら是非。