噛む力がまるでない

追想の噛む力がまるでないのネタバレレビュー・内容・結末

追想(2018年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

人っていうのは大なり小なり、どこかで「ありえたかも知れない未来」を抱えて生きているんだよな。
ハネムーンの海岸で去って行ったのは彼女で、45年後に演奏を見届けに来た(追いかけたとも言える)のが彼なんですよね。そうして皮肉にも果たされた約束。別れてからどう生きてきたかも含め、二人の対比がなんとも切ない。
どうしてもラ・ラ・ランドを思い起こしましたが、あっちとは違い、"老いた二人"というのがやはり応えますね。時間が経ちすぎた。

夫婦役の微細な距離感がとてもよかった。面白かったです。