ペコリンゴ

HURRY GO ROUNDのペコリンゴのレビュー・感想・評価

HURRY GO ROUND(2018年製作の映画)
3.7
記録。
赤い髪のエイリアン。

hide。本名:松本秀人。
言わずもがな、X(X Japan)のギタリストであり、33歳という若さで早逝した後もシーンに影響を及ぼし続ける。

映画のタイトル「HURRY GO ROUND」はhideが遺したデモ音源を元に制作・リリースされたシングル曲と同名であり、この曲の歌詞が遺書めいている(=自殺ではないか)と当時騒然となった事を覚えてる。

本作は、俳優 矢本悠馬がhideの墓参りに訪れるところから始まる。墓石に刻まれた「HURRY GO ROUND」の歌詞。それほどhideの事を知らないながらも、輪廻転生を彷彿させる詞に引っ掛かりを覚えた矢本の目線で、hideの人生を追うドキュメンタリーとなっている。

思い返すと、hideが亡くなった時は衝撃だったなぁ。何がって「B’zのギターが死んだ!」て騒いでた僕の母。いやオカン、松本違いやで。

どっちか言うとXもhideも好きになったのは後からなので、後追いで自殺した当時のファンの方のような温度感ではなかったけど、驚いたし悲しかった。もう23年も前なのか…。

作中で見れる在りし日のhide。
今見ても死ぬほどカッコいいし、遊び心溢れる楽曲も当時の最先端どころか、今も日本のロックってこの頃からそんなに進歩してないんじゃないか?て思っちゃう。

矢本悠馬の物言いや立ち振る舞いがイラっとくるのはあるけど、当時を振り返る関係者たちの発言やエモーションは心に響くものがあるし、本作で初公開される音源もあってファンなら必聴。

ちなみに、これ観てから久々にhideが作った曲をヘビロテ中。やっぱり元メタラーとしてはサウンド的にX時代の曲の方が好みかな。

「Sadistic Desire」「Miscast」「Joker」あたりは昔から大好き。