かつきよ

モンスターハンターのかつきよのレビュー・感想・評価

モンスターハンター(2019年製作の映画)
3.5
怖かった!!!!!!
「Monster Hunter」ではなく、「MONSTERS」って感じの映画。すごーーーーく大味。例えるなら塩も胡椒も調味料ゼロで丸焼きにした2キロ位の肉塊って感じ。
主人公、ミラジョボビッチじゃなかったら十回以上死んでる。
1部、世界観変えたバイオハザードと見ていただいて構わないような部分もある。

この映画に何を求めているか、どんなものを想像しているかである程度評価が変わってくると思います。

私は友達に誘われて見に行ったのですが、
モンハン歴は初代、G、ドスをプレイ、それ以降はなんとなく知ってる程度の古参でありながら超ライトプレイヤーです。
実写化という時点で嫌な予感はいつもしてたし、そうじゃなくてもそんな期待してなかったので、特別がっかりはしなかったです。
むしろ予想外でびっくりした分、ある程度感情は動きました。
しかしはやり、鑑賞しながら、悪評が多いんじゃないか?とは想像するくらいには悪目立ちする部分も多かったです。

ふっちゃけ、大半の人がモンスターハンターの映画化と聞いて想像するであろうものとはかなりかけ離れていると思うので、見ようか気になっている(特にモンハンファンの)人はしっかりと調べてから見ることをお勧めします。(ゲームプレイ、ゲームの雰囲気のファンでそれを期待している人だと大半ががっかりすると思う)

要点をまとめると

●ミラジョボビッチの異世界(モンハンワールド)転移(転生ではない)もの

●テンポよく良くサクサクハント、無双系!ばったばったとって感じ!!‥‥ではなく、常に極限で追い詰められるじっくりじわじわホラーandスリラーサバイバル

●わりと登場人物ぽんぽん死ぬ
(戦死、というより、怪物パニックホラー映画的殺され)

●劇中90%以上が砂漠で展開される為、モンハンの世界の街並み、わいわい、世界の広がりは感じられない。深く世界観や世界設定がわかる感じも特にないし、考察できる要素もかなり少ない

●取り上げられるモンスターはかなり少ないです。その分かなりその少数のモンスターの攻略や戦闘、圧倒的な存在であるという描写が続きます。迫力はかなりある

↑ざっとネタバレにならないレベルで言えるのはこんな感じです。
原作ゲーム版の雰囲気とは全く違いますし、ゲームで得られるハントの快感は得られないと言っても過言ではありません!
どちらかというと、モンスターとの戦いをどれだけ現実的に描けるかに傾けてるので、ばったばったと薙ぎ倒していく爽快感よりは、怪物と対峙する迫力とか恐怖がメイン。やられることの方が圧倒に多いし

音楽とモンスターのモジュールCGはよかったですが、登場人物キャラクターは少なく、キャラクターの背景も不明瞭。人間ドラマは希薄。舞台も殺風景な砂漠が90%で、え、低予算映画かな?と思わざるを得ない淡白さも個人的には気になりました。

正直、前提となる異世界転移設定も誰得だし、モンハンの映画化というよりはモンハンを元にした極限サバイバルモンスターオカルト映画だと思って割り切って見れば面白いと思います。

多分、映画としてはそこまで悪くないのですが、モンスターハンターという名前がついてる以上それに則って期待値が付くのは当たり前なので、低評価に関してはそれがでかいかなと思います。

あとは、展開ペースでかなり序盤からわかってはいましたが、続編ありきのペースで制作されてますので、かなり消化不良の要素が多いです。謎っぱなし。ほぼ謎しか残らない。
本当にモンスターの怖さとミラジョボビッチのアクションを楽しむしかない。

以下はネタバレも含めてレビューしていきたいと思います。ネタバレ注意です









ーーーーーーーーーーーーネタバレ注意











◾️世界観

まずは世界観ですが、現実パートと異世界パートの二種類が存在しており、モンハンの世界は異世界扱いになります。
私は前情報がなかったので、めっちゃっ軍人っぽいミラジョボビッチとその仲間たちが出てきたときはびっくりしました。
謎嵐の中、謎の石碑のオカルティックな力で二つの世界がつながって飛ばされるのですが、、、
行き来できる理由も、二つの世界がどういう関わりなのかも、その石碑とか天空の塔?がなんかのかも全くの謎。
なんか危ないことが昔あったらしいみたいな匂わせはありますが、考察はほぼ不可能というか、無意味というか、素材不足、そんなレベルの情報しか提示されません。
最初にレンジャーが走り回るのも更地?荒野?だし、転移先も砂漠、拠点となるのは砂漠の岩場、
その他ちらっと出てくる地下の巣窟、オアシス、天空の塔?これが舞台の全てです。修羅かよ。

90%、、、は言い過ぎな、でも半分以上は確実に砂漠のシーンが占めます。なんなら荒野も殺風景だし、地下も岩場も殺風景だから、やっぱ90%殺風景。
現実世界はおろか、モンハンの世界にどんな文化が繁栄しているのか未知すぎる。
キャラクターの感じから、ワールドとかアイスボーンの世界が骨格なのかな?とは思うけど、知ってる事前提??知ってても知らなくてもわかるようにしてほしい。。。笑
世界はなんもわかんないし殺風景だし謎すぎて
低予算映画、B級感が出るのは絶対このせい。
もっと街並みとか世界観を詳しく知りたかった。


◾️ストーリー

異世界パート、嵐の中を進む船、メンバーは多分ワールドだかアイスボーンだかの調査隊?メンバー。知ってたらスッと入ってくるのかな?私は説明がなかったから最後までなんの団体なのかよくわからなかったです←
ディアブロスに襲われ船は中破。砂漠に放り出された名もなきそして国籍も不明のハンター、、、

一方現実世界では、、、
砂漠で失踪したブラボーチームを救出するために
アルファチーム(ミラジョボビッチと愉快な仲間たち)が探しに荒野へ
謎の嵐に巻き込まれ、モンハンワールド(砂漠)へ転移(なんで天空の塔と繋がってるはずなのに天空の塔じゃなくてそこから遠く離れた場所に転移されるんだ??)
状況が掴めないまま移動するとそのうちディアブロスと会敵
ここまでで起こったことはこれだけだけど、ディアブロスと会敵まで実際の映画だとかなり長い。

ただでさえモンハンの世界観を楽しみにしているのに、、、現実設定持ってるくるのも地雷なのに、会敵までの流れに時間かけすぎ!!モンハン世界に飛んできてから会敵までほんとに長い。殺風景な道を進み続け、特に伏線とか重要性もない会話劇だけが繰り広げられ続ける。なんかよくわからん歌をみんなで歌ってて、え?ロードムービー?って感じ。これでキャラクターの関係性がようやくわかってきたかな?うん?推しも定まってきたかな?と思ったらディアブロスに会敵して死にかけたリ死んだり。
全然銃きかないし、本当にモンスターパニック。ジュラシックパークかよって感じ。
やっと岩場まで逃げ切れたと思ったらここからバイオハザード全開。映画マジで変わる。ネルスキュラの大軍。モンスターじゃなくてクリーチャー。しかもモンスターハンターじゃなくてモンスターノエサって感じ。prey (主人公たちが)

推し候補だったマーシャルが死に、誰が残るのかと思ったら全員死んで、主人公もほぼ死にかけ。
てか粘膜?の中に閉じ込められるのもやばいし、毒で犯されるのもやばいし、生きたまま寄生?托卵されるのもやばい。恐怖でしかない。ある意味性癖の人いそう。モンハン映画にこれ見にきてる人いないと思う。。。エイリアン映画の担当ブースが突然出てきてしまった感じ。
もう完全にモンハンじゃない。怖すぎる。てかキャラ全員死んだ。え??くらいの勢いでキャラが死ぬ。

ミラジョボビッチじゃなかったらここに至るまでで三回は死んでる。てか死んでたよね????
そんな感じ。

どう足掻いても絶望だし、見てるこっちが諦めそうになる中、ミラジョボビッチが脅威の精神力と胆力でなんとか生き延びてやばい。でもどこまで見ても、ここから生き残れる気がしない。もう瀕死。常に。

そこから名もなきハンターと邂逅。こんなモンスターパニックの中で人間同士で出会えただけで感涙ものだと思うし安心しそうなものを、この2人はかなり長尺を取ってガチ戦闘する。アクションシーンかっこ良すぎるけど、ミラジョボビッチは瀕死の人の動きじゃない。ネルスキュラの毒で超人覚醒したのかな?って本気で思った。え、仲良くしなよ。なんでこんな極限下で殺し合ってんの??意味がわからない、、、意味がわからなさすぎる。ケンカップルもドン引きの玉の取り合い。
ハンターはミラジョボビッチを捕縛して監禁するけど、なんのために??目的が謎。捨て置いておけばいいじゃん。
仲良くしたいなら水とかあげるべきだし、、、。
虐待するために捕虜にしたの?え?これから犯すのかな?とか思ってしまった。謎だった。
とりあえずこの2人のディスコミュニケーションと死闘が続くけど、わりと尺を使って、もうここまできたら関係性の修復不可能やろ、お互いどちらかが死ぬまで戦い続けるしかないだろう、、、という極限までやったあとにチョコレートで和解。

チョコレートは平和の象徴。チョコレートはやばい。チョコレートは万能。チョコレートイズザベスト。

てか砂漠に飛ばされて、ディアブロスから逃げて、ネルスキュラに襲われて、ネルスキュラの粘膜に閉じ込められて、あんなに動乱した中でもまだ持ってたの?そして溶けたり割れたりしなかったの?最強防具かよ。絶対に汚そうだし、、、笑

水もらえてほんとよかった。ミラジョボビッチは極限だっただろうけど、視聴者のみんなもつられて喉渇いて死にそうだったはず。。。

ここから2人の共同戦線が始まるけど、2人のディスコミュニケーションは一長一短だなと思いました。
言葉通じたら変だな(でも異世界もの転生ものにはつきものだしそれくらいはいいかな)と思ってたので言語体系が違うこと自体はまあ良演出だとは思うのですが、そのせいでテンポが若干悪く、相変わらず世界観についてはわからないし、説明役の不在って微妙にストレス。
ただ、美味しいものなんでもチョコレートっていったり、ホーム(家)を伝える演出とか、双剣の鬼神化の説明してよ!の下りとか、行くわよ!に対してえ?って反応するのとか、ならではの面白さはふんだんにありましたよ。
言葉で通じ合えない2人だから、通じ合えた瞬間の演出はいいなーって思えるし楽しいですよね。

ただ顔がなあ。ヒーロー役としてはぜったいマーシャルの方がかっこよかった←

2人のスーパー修行タイムからディアブロス討伐まではそこそこ楽しめました。
双剣のシーンとか、そもそも武器が出てくるのもよかったし
ディアブロスを倒すためにネルスキュラの毒を使うって発想もゲームとは違ってリアルの映画とかならではかなと思います。〝餌〟作戦ガバガバすぎて若干なんで成功したのかわかんないけど
マシーンを作ったり準備するシーンはわくわくしますよね、どんな映画でも。

RPG撃っても死なないディアブロスの甲殻を大剣が貫通できるのはなんでだとか思っちゃうけど
RPGでかなり脆くなってたか、はがれてたか
そもそも鬼神化とかある世界の武器だから殺傷力とか構造原理とかパワーバランスが現実のものと違うのかな、、、。

やっと面白くなってきたけど、VSディアブロスまでが長すぎるし、この後のオアシスまでの旅路もちょっと冗長に感じた。そういうスタイルの映画ですってことはもうわかってるんですけどね。
you are welcomeってシーンとかよかったし。

オアシスよくたどり着けたなぁ
アプケロス?ちょっとだけどでてきてよかった。ほんとにこんな感じでチョロって出てくるだけでも嬉しいのよ。ここのガレオスに対してミラジョボビッチを餌にするシーンよかったけど、ネタシーンにしては命がけというか、不謹慎では、、、と思ったり。
ガレオスなんて雑魚だけどこの世界じゃ脅威すぎて怖い。
そして塩も砂糖もロクな調味料何もなさそうで焼いただけのガレオスの肉のなんとうまそうなことか。この機械は原作リスペクトなんだね
船とか武器とか、ちょいちょい原作リスペクト挟んでくるのはよかった。

リオレウス襲来〜逃げ惑う草食獣の波はジュラシックパークリスペクトかな。
大剣で道を開く隊長?と炎舞するミラジョボビッチはかっこよかったけど。

ここからの展開かなり駆け足な気が。やっと面白くなってきたと思ったけど、尺大丈夫なんかって感じ。

てか天空の番人ミラボレアスじゃないのか。みんな思ったはず。

この映画、ここで調査隊?と合流して事情説明してスッと共闘すればいいのに、なんかよくわからない理由でミラジョボビッチを拘束して、そこから脱出して、、、とか、あんま後にも響かないし完全に無駄だなと思う展開とかシーンが多い。この展開いる?ほんといちいち遠回りしてる気がする。それによって見せ場が生まれるわけでもないし。うーんむ。

隊長は、勉強したからって英語話せすぎ。絶対日常会話で使わない単語も完璧だし。せめてカタコトとかにしてよ。
考察したんですが、昔現実世界?こちらの世界?から来た人と恋に落ちてコミュニケーショんしたいがために頑張って英語覚えたのでは??というか奥さん異世界人なのでは??そしたら納得。

アイルー声しか一緒じゃねー。かっこよすぎる。なんでがちむちにしたんや。かわいすぎると動物愛護的にだめだったのか?

リオレウスはやっぱりイケメン!!かっこいいのう。
しかし、新参の余所者に戦闘の最前線で双剣の使わせるのはどうなんだ。後方支援とかあるやろ。
そんなこんなで中途半端なタイミングでミラジョボビッチが現実世界?に戻ってびびった。
え?おわり?尺的にもうどうしようもなくない?って思ったらまさかのリオレウスまでこっちにきちゃって、ありゃりゃもうぐちゃぐちゃ
なにがどうなってるのやら。
近代兵器がモンハンの顔ドラゴンにぼっこぼこにされる姿は爽快感があってよかったかも。
なんならこの映画で1番見どころかも。

最後リオレウスのこと大破壊してもまだ活動停止しないレウスの生命力、本当に生命を超えてて怖い。
そこで助けに来るハンター。
どうやってきたんだ。そして来るのが遅い。
隊長、俺らの世界のモンスターだから俺らで倒すって、来るの遅いし、お前なんもやってないし、事後に悠長に歩いてくんなやっ

最後あっちの世界でゴアマガラと戦ってたし
なんでゴアマガラ?どっからきた 門番はリオレウスだけやないのかい
これは何が目的なんだ
最後のローブの人誰や
アイルー参戦してきたけど

なんなんや

なんなんや!!!!!!!!!!!!


そんな感じのおわり方でした。
あーーーやっと終わった。あーーー!あー
そんな感じ
とにかく怖かったし迫力はあったけど、はっきりいって大味!!!!
繊細ではなかった。
期待してなかったからそれでも面白かったけど、期待してた人はかなりなんやそれー!!!じゃないでしょうか


◾️キャラクター

アルテミスはまじでかっこよすぎる。ミラジョボビッチの、、、なんというのでしょう。「世界よ、これがミラジョボビッチだ、、、」てかんじ。作中で全身複雑骨折、内臓破裂、栄養失調、脱水症状、これらを確実に発生させてると思う。絶対あんな動けないし、最後の時点で内臓破裂と骨折は確実に治ってないはず。鬼神。まじもんの鬼神(レンジャー)
ハンターは最後までよくわからない。名前もだし笑笑
とりあえず、友達になれたということしかわからない。もっと人物的なドラマとか背景が知りたかった。あの人形とかなんやねん。モンスターに殺された妻と子供か?
もっとカッコよくて野生的でゴリラみたいな肉体美な役者さんにやってほしかったけど(ただの好み)、異世界の異文化交流感を出すには最適な役者さんだったと思う。
マーシャルは本当に推し始めてたし生き残ると思ってたから
まさかの小隊全滅とは思わなかったよ本当に、、、
映画のジャンル何って感じ笑
ワールドのキャラ組は存在感はあったけど活躍が全然見られなかったし、最後生きてんのかもわかんない人が多数。
消去法でアイルーが主人公のぞいて1番カッコよくて好きなキャラになるかもしれない。

◾️モンスター

本当に怖かった、、
もうディアブロスとか狩れない絶対
亜種だったし
なぜ悪魔の名前を冠しているかよくわかった。
ネルスキュラもトラウマでしかない。もう見たくもない
リオレウス絶対勝てないし
もっとモンスターの生態とかいろんなモンスター見たかったなぁ。次回に期待
シャガルマガラ出るのかな
かつきよ

かつきよ