でしょうかな

目撃者のでしょうかなのレビュー・感想・評価

目撃者(2017年製作の映画)
2.8
妻子と共に高級マンションに越してきた男は、ある日、駐車場で女性が殺害されるのを目撃。通報しようとするも、犯人に見られたと思い、報復を恐れてやめる。その後、事件のことを忘れようとするが、殺人鬼の影が付きまとう。

犯人役の俳優が、実在したシリアルキラー、チョン・ナムギュをモデルに演技をしたとインタビューで答えており、韓国のサスペンスは良質な作品が多いので楽しみにしていたが、期待外れだった。
前半は、主人公ビビりすぎだろさっさと通報しろなどと多少の苛立ちはあったが、無関心と自己保身の現代社会の批判としてまあそれなりに社会派サスペンスしていたと思う。傍観者効果とか参考にしてんのかなとも思った。
が、中盤辺りから明らかに犯人が強キャラすぎる。主人公ウジウジしすぎだろと思ったが、犯人がマンションに侵入して他の目撃者ぶっ殺したり警察に接近すると遠くから見つめたりしてくるのでこりゃあ無理っすわ。あの犬どうしたん?
加えて警察が無能すぎる。韓国サスペンス見てると、よほど警察が信頼されてないのかヘマをやらかしまくってるが、本作もなかなか酷い。追跡真っ只中で容疑者を真犯人に殺されるわ、刑事二人の前で別の目撃者を誘拐されるわ、自宅突入したのにまんまと逃げられるわ、その後うなだれるばかりで全然動きが無いわ、あと単独行動多すぎ!犯人が異様に強キャラというのもあるが、いくらなんでも。
これらもそうだが、とにかく悪い意味でご都合主義すぎる。終盤、主人公が犯人を追い詰め、殺そうとしたその瞬間…ちょろっと伏線があるとはいえ、あの展開はちょっと頂けない。
最後は一応社会派サスペンスに回帰したが、もうちょいやり方あったのでは…と思った。ていうか、事件後の住民は流石に家の値段より人命を優先しろや!殺人鬼が殺しまくっとったんやぞ!
あとチョン・ナムギュの性格をモチーフにしたという話があったが、そもそも本作における殺人鬼の人間性が全然分からないんですけど!
でしょうかな

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