ぐりんでる

ROMA/ローマのぐりんでるのレビュー・感想・評価

ROMA/ローマ(2018年製作の映画)
4.0
不思議〜な映画だな〜これ

面白いかどうかでいえば面白いというもんではなかった。ただ凄い🙂

劇中ずっと左右にゆっくり振れてるだけのカメラの視点がこの映画と観てる自分に絶妙な距離感を与えてくれた。この距離感は遠くもなく近くもないなんか不思議な感じ〜🙃 単調なカメラワークではあるけど、それが逆にどうなってんのこれ〜と驚きもする。

なんと表現していいのかわからないので不思議で誤魔化しん・ぐぅ〜


ある金持ちの家族と、そこに仕える使用人の女の子クレオ。それぞれの非常に重大できつい出来事が重なる人生のひと時が描かれる。内容を一言で言えば、男はクソだな。という映画。

それを客観的にただ見ているだけ🙂

凄いところはゆっくり振れるカメラが本当にこの時代の人々の営みをただ映し出しているように見えるとこ。演技や演出って感じがまるでしない。まぁ有名人を起用していなかったり、BGMがないのも影響してるけれど、そこに当たり前のように確かに生きている、存在しているような自然さがある。

逆に言えば、見栄切り的場面がないので抑揚がないとも言える🙃

その限りないリアリティは最初はドキュメンタリーのようで、モノクロの映像も手伝って多少戸惑うけれど、ちんこ棒以降は、ショッキングな場面も多く、特に終盤の海のシーン。恐怖というか死を感じさせるのは、状況も相まってると思うけど、うねる波の映像とその轟音にはやっぱ海、怖い…って鳥肌がちょっと立った。…棒野郎は棒立たせんな!ぶっこ○すぞ😡

そういう全編にわたって鳴り響く音については、あらゆる生活音が前後左右いろんな角度から小気味よく耳に入ってくるのが凄い。さっき、自分が一線引いて見ているような言い方をしたけど、大袈裟に言うと、それは画面を通して見てるというより、この映画の世界の中でつっ立って、首振り扇風機みたいにゆっくりと左右に首を振って見てる感覚🙂

このクソみたいな世界でも彼女たちは生きている。その軌跡のように刻まれるいろんな音がそう感じさせる


もう映画館でやってないし、わいはパソコンとイヤホンで見たけど、現実の生活音をできるだけ閉ざした静かな環境で見た方がいいことは間違いない。雑多な音に溢れる昼間に見たら多分面白くないと思う🙃


感想:棒ちんこ野郎、棒術の前にお前、自分の棒をコントロールしろよ!!クソが!!というクソが出てくる。

全編を通してあまり感情を表に出さないクレオ。全然関係ないけど、最後の車窓から見えるクレオの表情に「ジョーカー」のパトカーでの表情が重なった🙂構図も一緒だったし!!


何か心のしこりが取れたかのような…


クレオには幸せになってほしいね…😌


扇風機になった気分になれるというのは、かなり貴重な体験🙂